25Gバイトのデータも、70秒間で転送可能になる。これは、米国時間11月17日に正式な仕様が発表された「USB 3.0」がベースとなるデバイスで、消費者が期待できる高速転送速度である。
以前にも報道されていたように、USB Promoter Groupは、カリフォルニア州サンノゼで17日に開催された「SuperSpeed USB Developers Conference」において、正式に確定したUSB 3.0(SuperSpeed USB)の仕様をアナウンスし、その「包括的な評価」を実施していることを明らかにした。
Intel、Microsoft、Texas Instruments、NECなどが、USB Promoter Groupを構成する主要な企業となっている。
(USB 3.0に対応する)初期のデバイスの中でも、外付けのソリッドステートドライブ(SSD)やハードディスクドライブ(HDD)は、特に高い人気となるだろう。USB Promoter Groupは、「SuperSpeed USBに対応する初のデバイスは、SSDなどのフラッシュドライブや外付けHDDを始めとするデータストレージデバイス、デジタル音楽プレーヤー、デジタルカメラなどになるだろう」と述べている。
しかしながら、実際にUSB 3.0に対応した製品は、2010年までは発売されない。USB Promoter Groupは、「まず2009年後半に、SuperSpeed USBに対応した個別のコントローラが登場することになり、その後、2010年中には、消費者向けの製品がローンチされることになる」と説明している。
「現在、USB 3.0 Promoter Groupは、1.0バージョンのレベルに確定した、USB 3.0仕様を採用する企業などの受け入れを進めている」との説明も加えられている。
SuperSpeedという名称そのものが示しているように、USB 3.0の最大のメリットは、高速スピードにある。厳密に言うならば、USB 2.0の仕様と比較して、およそ10倍の高速転送速度を備えている。
Microsoftが、11月6日に「WinHEC 2008」で示したスライドには、次のようなデータが紹介されていた。
25Gバイトの高精細(HD)映画の転送速度:
とはいえ、USB 3.0の新仕様が実際に登場するまでには、長い道のりがあった。USB 2.0の仕様は、ほぼ8年前に正式なスタートを切った。Microsoftは、WinHECにおいて、仕様の確定に至るまで、多くの時を要した点に注目しつつ、USB 3.0への疑問を提起してもいる。MicrosoftのLars Giusti氏は11月に入って、こうした遅れが生じているため、「われわれは難題に直面しており、RTM(メーカー向けのリリース)バージョンでは、Windows 7でUSB 3.0がサポートされることはない」と語った。
Giusti氏は、「これまでの3年間は、USB 3.0の業界スケジュールおよびチェックポイントを振り返ると、非常に長くて困難な道のりであり、挑戦となる問題も多かった」と付け加えている。
現在、Microsoftは、Windows VistaやWindows 7にて、USB 3.0へのサポートを提供するかどうかについての検討を進めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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