音楽プロデューサーT Bone Burnett氏は米国時間6月9日、音質やその欠如についてWNYC局のラジオ番組「Soundcheck」で熱く語った。Burnett氏は、Robert PlantとAllison KraussのCD「Raising Sand」や映画「オーブラザー」のサウンドトラック、さらに、Bob Dylan、Los Lobos、Elvis Costello、Counting Crowsなどのレコードをプロデュースしている。
この放送から分かるのは、Burnett氏がCDや音楽ダウンロードを好んでいないということだ。同氏は、CDのサンプリングレートが不十分なため、録音時やミキシング時に聞くことができる音の多くが失われていると述べた。「デジタル音楽が登場した20年前から戦い続けている。(中略)音楽は、さらに聞きづらい場所に行ってしまった」(Burnett氏)
Burnett氏はオーディオマニアのようだ。また、同氏は、自分がスタジオで聞いている音からの劣化についても、「テープからデジタル、デジタルから圧縮デジタルと落ちていく。みんなが今聞いているのは、絵画の写真をポラロイドで撮ってコピーしたのと同じだ」と述べている。なるほど。しかし、興味深いのは同氏が決してアナログ盤について触れなかったことだが、同氏は、デジタルが本当に良くなったのはほんの最近のことだとは述べている。これについては同感だ。
デジタル損失は、人々が音楽に関係する上ですべてに影響を与えている。そのため、第一焦点だけでなく、他の活動におけるほとんどの背景となっている。デジタル化された音は、直感的なレベルで人々と通じることができなくなる程度まで希釈化される。それはまるで当初の意図に対するぼんやりとした影のようだ。
Burnett氏は問題を解決するため、今後のプロジェクト、例えば、同氏がプロデュースして7月に発売が予定されているJohn Mellencampのアルバムでは、DVD-Audioを採用したいと考えている。DVD-Audioは、24bit/96kHz WAVファイル、非圧縮16bit/44.1kHzファイル、AAC、MP3などの複数のフォーマットに対応し、希望する忠実性のレベルを選ぶことができる。Burnett氏は、自分が最初に録音した時に意図した音楽をみんなに届けることができるだろうと主張する。「音楽を気持ち良くするための1つだ」とBurnett氏は述べる。
同氏の全インタビューはここで聞くことができる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力