コンピュータ会社がビデオゲームの暴力性を社会変革のメッセージに変えようとしている。
Advanced Micro Devices(AMD)は今週、貧困との戦いや環境保護などの社会的運動を促進するビデオゲームの作成方法を子どもたちに教えるため、プロジェクトを発表する予定だ。このプロジェクトは、「Changing the Game」と呼ばれ、ビデオゲームを通して子どもたちを元気づけている非営利組織に管理運営資金を提供し、若者がゲームソフトを開発できるようカリキュラムを開発する。Changing the Gameは、AMDが助成金を与えることを目的に新たに設立したAMD Foundationが資金提供する初の取り組みである。
また、Microsoftも今週、同社開催のImagine Cupに参加した高校生や大学生が開発した初の環境教育ゲームを公開する。Imagine Cupは、社会改革を目的としたソフトウェアに関する世界規模のコンテストである(同コンテストの優勝者は、7月にパリで発表される)。
これは偶然の一致ではない。両社は今週、Parsons The New School for Designで開催の第5回Games for Change Festivalに参加する。設立4年目のGames for Changeは、主催するカンファレンスのためにMicrosoftとAMDから支援を受けている。
もちろん、両社はともにビデオゲームビジネスに関係している。AMDの技術は、ハイデフィニッションゲーム機の稼働に使われている。Microsoftは、「Xbox 360」と関連するゲームを販売している。競争の一環として、例えばMicrosoftは、社会的なゲームをコンピュータまたはXbox用に開発するために同社の「XNA Games Studio Software」を使用するように学生に勧めている。
しかし、その動機には価値がある。「子どもたちが21世紀のデジタル経済で成功するために必要な技能を教える際に、彼らがゲームに対して持つ熱意を利用できるという大きな機会を得ることができる」とAMDの社長であるDirk Meyer氏は声明で述べる。
この取り組みの一環として、AMD Foundationは、米国オースチンを拠点とする非営利団体で少女らを専門とするGirlstart、ニューヨークを拠点とする非営利団体Global Kids、ワシントンDCを拠点とするInstitute for Urban Game Design、シリコンバレーを拠点とし科学分野における子どもたちに取り組むScience Buddiesに資金提供する予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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