ジーエフケーマーケティングサービスジャパン(GfKジャパン)は5月28日、2007年下半期における主要家電メーカーの製品満足度ランキングを発表した。
薄型テレビ(液晶テレビ/プラズマテレビ合算)の1位は、2007年上半期で2位だった東芝が獲得した。「REGZA H」シリーズのハードディスク(HDD)内蔵タイプや「REGZA Z」シリーズの外付けHDDへの録画機能など、DVDレコーダーを別途購入しなくてもテレビのリモコンだけで録画が簡単にできるという機能が高く評価された。また画質や価格への評価も高く、満足度で高評価を得る要因となった。なお、上半期で1位だったシャープは3位へと後退している。
デジタルコンパクトカメラでは、上半期2位のキヤノンが1位を獲得した。「デザイン」「サイズ」「起動時間」を満足点とするコメントが多く見られた。一方、一眼レフタイプでは上半期に引き続きニコンが1位を獲得。「D40」を中心とした入門機を始め、機能に対する満足度が高く「気軽に撮れるし、持ち歩きやすい。感度が高いので、フラッシュなしで暗いところでもきれいに撮れる」などのコメントがみられた。
PCでは、上半期と同様デスクトップPC、ノートPCともに1位はアップルとなった。前回に引き続き「デザイン」や「オリジナリティ」への評価が持続し、Windows OSも使用できることが高評価につながった。従来までは「アップル製品は価格が高い」というイメージがあったが、今回調査では「価格が手頃」とのコメントもみられた。店頭でのアプローチが奏効し、同社の価格施策が消費者に認知されてきていると思われる。
携帯電話の1位は、上半期と同様にカシオ計算機。カメラの画素・画質に対する評価が高く、デジカメの代替として購入したとの声もある。また、防水機能を満足点として上げる消費者も多い。2位は携帯電話の事業からの撤退が決定している三洋電機。しかし満足度は高く、「使い慣れたメーカーで、撤退するのが残念」とのコメントもあった。評価ポイントとしてau「INFOBAR」への「デザイン」ならびに「国際ローミング」を上げる声が多い。
洗濯機の1位は三洋電機。AQUAシリーズにおける「エアウォッシュ」の節水と「オゾン除菌」に対して高い反応が得られ、「機能の割に価格が安い」という評価が高かった。2位は日立製作所で「洗浄力」「消費電力」「音が静か」といった点に対して高評価を得ている。
炊飯電子ジャーの1位は、上半期3位の三菱電機が獲得した。高単価で知られる本炭釜モデルに対しては、「備長炭が配合されている釜で圧力かけて炊いたご飯は本当においしい。時間がたっても冷めても、もちもちしている」などのコメントが寄せられた。また、その他の同社製品の全体に対しても「ご飯がおいしい」とのコメントが多く寄せられている。
空気清浄機の1位は、2007年上半期と同様にダイキンが獲得した。初の除・加湿機能付きのモデルに対しては「除湿・加湿・集塵・脱臭と欲しい機能がついているので、1年中使用できる」などのコメントがあり、オールインワン機能製品に対する価格メリットと使い勝手の良さが高評価につながった。ダイキンはエアコンでも首位を獲得し、空調・空清のダイキンとして幅広い支持を裏付けた結果となった。
今回の調査結果に対しGfKジャパンでは、消費者の購買行動は口コミや比較サイトによる事前検討を経るケースが増えているものの、上位メーカーに共通するように、メーカーの訴求ポイントが基本情報の中心となっていると分析する。満足度回答の基準として、製品を使用した印象が、広告・その他媒体などでの訴求内容と合致しているかが非常に重要になっており、期待を下回る場合の回答は辛口になる。満足度向上のテーマは、引き続き製品の機能特徴やメリットをいかに分かりやすく消費者に伝え、かつ購入者の期待に応えた製品を作るかになりそうだ。
調査はインターネットを通じ、16歳以上の男女かつ過去1カ月以内に対象家電製品を購入されたユーザーに対して行われた。サンプル数は4万3636。GfKは毎月、主要家電製品の購入者を対象に購入直後の製品満足度を集計しており、今回のレポートは2007年10月期〜2008年3月期調査の6回分を合算集計した結果に基づいている。
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