「Atom N270」プロセッサは先週、モバイルインターネットデバイス関連のPR攻勢にすっかり埋もれてしまった感がある。しかし、同プロセッサは、MID向けとして話題の「Atom Z5XX」に比べ、当初は人気となる可能性を示した。
既報のとおり、AtomプロセッサのZ500、Z510、Z520、Z530、Z540シリーズは、「Lenovo IdeaPad U8」などハンドヘルドサイズのMobile Internet Device(MID)に採用される予定だ。Intelは、Z5XXをIntel Developer Forum(IDF)で重点的にアピールしていた。これは、ポケットサイズのパーソナルコンピュータでの新カテゴリに好スタートをきらす必要があるためだ。消費者がこれらデバイスを本当に必要としているかは疑問だが、その答えは2008年中には出ているだろう。
Atom N270は、この点においてまったく異なる。同プロセッサは、既存の市場向けとなっている。N270は、Netbookという既存市場に投入され、多くの場合に人気のCeleronプロセッサを置き換えていく。そのため、Atom N270は、量産型チップとなる可能性がある。例えば、Eee PCやIntelのClassmate(技術的にはNetbookである)は現在、Celeronを採用している。これら小型ノートPCは、Atomを採用する予定である。Intelによる市場説明によると、このNetbookカテゴリはN270を採用する予定だという(下図参照)。
Atom Z5XXシリーズとN270は、ダイ(チップパッケージ内にある実際のプロセッサ)の大きさが同じだが、パッケージとチップセットは異なっている(下図参照)。N270は、945GSEおよび82801(ICH7M)コアロジックを使用する。(950統合グラフィックスを内蔵した)同チップセットは現在、安価なノートPCとデスクトップで使用されている。Celeronはこれまで、ローエンドの915チップセットを採用してきた。
Intelの考えとしては、Atom Z5XXシリーズはMID用、N270(今後登場予定)はNetbook用、Celeronは低価格ノートPC用となる。注意:Atom Z5XXシリーズは、「Intel System Controller Hub」と呼ばれる統合グラフィックスを搭載したシングルチップを含んでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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