悲しい運命に終わったHD DVD規格をサポートする短いキャンペーン期間の後、いまやMicrosoftが、「Xbox 360」に「Blu-ray Disc」技術を搭載する上で、ソニーとの交渉に入っているようである。かつては考えられないシナリオだったかもしれないが、ちょうど2カ月前に、MicrosoftのXboxハードウェア担当グループマーケティングマネージャーであるAlbert Penello氏が、この可能性について明らかにしており、英国の経済日刊紙のFinancial Timesは現地時間3月6日、再び今回の報道で(その可能性を)示した。
Penello氏は「消費者の選択であるべきだ。(Blu-ray Discに対する)消費者の需要が高い場合、われわれとしても考慮する必要がある」と、1月に開催されたConsumer Electronics Show(CES)において、Reutersのインタビューに応じて語っていた。しかしながら、この後に小売業界最大手のWal-MartやBest Buy、オンラインレンタルサービスを提供するNetflixなどの決定が、消費者にも大きな影響を与え、東芝は2月に、HD DVD製造を断念する決断を最終的に下した。
Financial Timesは、ある匿名の「シニアエグゼクティブ」の話として、単にソニーとMicrosoftは、製造中止が決定し、現在は激安で販売されている、Xbox 360の外付けHD DVDプレーヤーの後継機種について協議しているのではないと伝えている。むしろ、より高価な新しい「プレミアム」モデルのXbox 360にて、すでにPlayStation 3が内蔵しているような、内蔵型のBlu-rayドライブが採用される可能性についても、Financial Timesは明らかにした。このようにして、ソニーはゲーム業界では初めてのこととして、対抗するコンソール機の販売からロイヤリティを取ることができるかもしない。
とはいえ、Blu-ray支持の方針については、何も正式に決まっていないと、この件に関して、すぐにMicrosoftは否定のコメントを出している。あるMicrosoftの関係者は「われわれは一切そのような発表をしていない。ゲームこそが、ゲームコンソール機を購入するように、消費者を促すものとなるべきで、今後もわれわれは、数々の超大作ゲームを最大級にそろえ、提供していくことに注力する」と、GameSpotに対して答えている。
だがソニーにとっては、Blu-rayを装備したXbox 360の可能性を歓迎する動きも出ている。今回の報道が出される前に、Sony Computer Entertainment America(SCEA)の製品マーケティング担当バイスプレジデントであるScott A. Steinberg氏は「Microsoftが『Gears of War 3』をBlu-ray Discでリリースしたいと考えているならば、われわれはそれに十分応じられると思う」と、GameSpotに語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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