ここ数週間、次世代映画フォーマットの規格を巡る争いは、東芝を中心とする「HD DVD」がソニーを中心とした対立する「Blu-ray Disc」に屈する形で終焉を迎えるのではないかとの声が高まっている。
米小売大手のWal-Martは先週、HD DVDフォーマット製品の販売を終了すると発表した。週末には、まだ撤退する方針を明確にはしていないものの、東芝が新規格をめぐる戦いに終止符を打ったことを認めるのではないかとの報道がなされた。
Wal-Martは、既にBlu-rayフォーマットの支持を表明しているBlockbuster、Woolworths、Best Buy、Netflixといった小売企業に加わることになる。Blu-rayはさらに、この業界の製作サイドを舞台にした争いにおいても勝利を収めている。それを示すのが、Warner Bros.が1月に行ったBlu-rayへの支持一本化の表明だ。これにより、HD DVDを支持するのはParamountとUniversalだけとなった。
「PLAYSTATION 3」はBlu-ray Discプレーヤーとしても機能し、規格争いにおいてほぼ勝利を手中に収めたことで同製品の大幅な販売増加が見込まれることから、ソニーにとって朗報だ。競合する「Xbox 360」ではHD DVDムービーを再生が可能だが、視聴するにはUSB接続する外付けのドライブが必要になる。価格は米国で130ドル、英国では115ポンド。
しかし、Microsoftは米国時間2月18日、HD DVDが敗北するのではないかとの報道について、心配していないとする声明を発表した。「HD DVDがXbox 360プラットフォーム、あるいは当社が市場における立場に重大な影響を及ぼすという最近の報道を信じていない。これまでずっと述べてきたように、コンソールが売れるきっかけはゲームにある。Xbox 360は引き続きどこよりも豊富な次世代ゲームライブラリを提供し、独自のタイトルやヒットゲームを生み出していく」としている。
Microsoftはまた、現段階でHD DVDから撤退する意思を表明していない東芝からの正式な発表を待っている、としている。同社は東芝の正式発表を聞いてから、Xbox 360用の外付けHD DVDプレーヤーの将来について、決定を下す予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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