ソニーの「PLAYSTATION 3」(PS3)はここ1年以上、世界中で任天堂の「Wii」とMicrosoftの「Xbox 360」の後塵を拝している。
しかし、市場調査会社iSuppliによる今後3年間の予測が信じられるとすれば、PS3は2011年までにWiiとXbox 360を抜き去る可能性がある。
Wiiは2006年11月の発売以降、次世代ゲーム機として最も成功を収めており、MicrosoftのXbox 360やPS3を圧倒している。
ただし総売り上げでは、WiiやPS3よりも発売がまる1年ほど早かったXbox 360が、まだリードを保っている。
しかし、そのXbox 360の首位の座も危ういようだ。「Information Week」の記事によると、近い将来、3機種の中でWiiが総売り上げで首位に立つ可能性があるという。
Information Weekの記事はiSuppliの報告を引き合いに出している。それによると、2008年末までにWiiの累計販売台数は3020万台に達し、Xbox 360の予想販売台数2570万台を17.5%上回るという。
ところで、iSuppliの報告で本当に興味深いのは、2011年までにPS3が次世代ゲーム機でトップになるかもしれないという話の方だ。iSuppliは、2011年末までにPS3の累計販売台数は3840万台に到達し、一方でWiiは3770万台の2位にとどまる可能性があると予想している。
もちろん、電子機器における今後3年間の予想というのは、3年間のワールドシリーズの優勝チームを予想するくらい、的中する可能性は低い。
それでも、PS3がこの低迷から抜け出す可能性があるという予想が名前入りで発表されるのは、かなり注目に値すると言っていい。私自身についても、これまでの予想が正しかったことがいずれ確認されそうな気配だ。私は2006年秋に、最終的にはPS3が次世代ゲーム機戦争の勝者になるという記事を書いている。
もちろん、ソニーの生産の遅れと高すぎる価格設定の問題が大きく騒がれ、PS3が散々なスタートを切ると、PS3の勝利を予想する私は愚か者に見られた。そして、Wiiの驚異的な成功があり、私の予想はいっそう間の抜けたものになってしまった。PS3は10年間遊べるゲーム機だと考えていることを、ソニーは発売初日に述べていたにもかかわらず。
当然ながら、iSuppliの予想が、私の予想と同じでかなり的を外したものである可能性はある。しかし、この2008年にiSuppliがこうした予想を出すことをいとわないというのは、愉快な気分だ。少々不可解ではあるにしても。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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