日立製作所、松下電器産業、東芝の3社が共同出資する液晶パネル製造会社のIPSアルファテクノロジ(以下、IPSアルファ)は10月19日、液晶テレビの高画質化に対応するため、32型フルHD精細度(1920×1080ピクセル)のテレビ用IPS液晶パネル「IPSαパネル」を開発したと発表した。2008年中に量産を開始する予定という。
今回開発したIPSαパネルは、従来のHDパネルの表示画素数(1366×768ピクセル)に対して精細度を2倍化した。上下左右178度の広い視野角を持ち、見る方向での色調の変化が少なく、どこから見ても自然で美しい画像を表示できる。
また、フルHDパネルの120Hz対応技術として、2チャンネル低電圧差動伝送方式機能を内蔵した液晶コントローラを開発。
120Hzの動画対応の画像を入力でき、動画応答速度で8ms台に対応した。液晶パネルは、パネル部材の散乱を低減することにより、正面コントラスト比を従来品に比べて20%改善した。
さらに、IPSαパネルの高透過率設計により、高精細化に伴い増加するバックライトの消費電力を従来のHDパネルとほぼ同等レベルに抑え、低消費電力を実現している。
IPS方式は原理的に広視野角であり、見る方向での色調の変化が少なく、どこから見ても自然な画像を表示できる特長がある。特にテレビ用に開発したIPS-Pro技術は、初期のIPS方式と比較して透過率を1.8倍、コントラスト比を4.5倍向上させ、高画質化を実現した。
IPSアルファでは、この技術を用いて生産したパネルをIPSαパネルと称し、2007年4月に37型フルハイビジョンテレビ用IPSαパネルを量産開始している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」