Linuxを搭載するノートPCスタイルのデバイス「Foleo」は、厳しい批判を受けていたが、ついにPalmは初代Foleoの開発中止を決定した。
Palmの最高経営責任者(CEO)であるEd Colligan氏は、米国時間9月4日の株式市場引け後に、このニュースを自らPalmの公式ブログで発表した。ちょうど8月最終週には、ある金融アナリストが、深刻なソフトウェア関連のバグにより、9月もしくは10月にFoleoの出荷がずれ込むとの予測を出していたが、Colligan氏は、Foleoのプロジェクトそのものを中止する決断を下した。
Colligan氏はPalmのブログ上で「ここ数カ月の間に、新しいプラットフォーム設計に基づく一本化されたシームレスなユーザーエクスペリエンスの提供こそ、Palmの歩むべき道であり、プラットフォーム開発に全力で臨むことが最もふさわしいという点が明確になった。この目的に資するため、熟考を重ねた後、現在の仕様でモバイルコンパニオンデバイスのFoleoを提供することは中止し、次世代プラットフォームと、同プラットフォームを市場へ送り出す初のスマートフォン開発に全力を注ぎ込むべきであるとの決定に至った」と記している。この件に関して、Palmの関係者に問い合わせているものの、速やかな回答は得られていない。
Palmは、5月のD: All Things Digitalカンファレンスにて、Foleoを披露した。Palm創設者のJeff Hawkins氏は「これまでで最高の発想」と感じているとしたものの、Foleoを疑問視する反応が広まった。Foleoは、Treoユーザーが小さな携帯電話のキーボードでメールを打たなくても済むように設計されたが、基本的にノートPCとしてはパワー不足だ。大抵はノートPCをすでに持っているスマートフォンユーザーが、ただちょっとメールが送れるくらいのことしかできないデバイスを、なぜわざわざ499ドルも出して新たに購入したいと思うのか、ほとんどの人は理解できなかった。
Colligan氏は、引き続きHawkins氏と協力して、Palmが「Foleo II」の開発に取り組んでいることを明らかにした。しかしながら、Palmは、Foleoのような新たなカテゴリーを手がけるよりも、まずはTreoをアップデートし、Linuxをベースとすることになった次世代Palm OSを市場に投入することに注力せねばならない。Colligan氏は、初代Foleoの開発中止に伴い、1000万ドルの費用を計上することになると記している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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