シャープは8月31日、タッチパネルやスキャナなどの入力機能を搭載した「光センサー内蔵システム液晶」を開発したと発表した。画面サイズは3.5型で、画素数は320×RGB×480のハーフVGA。9月よりサンプル出荷を始め、来春に量産開始を予定している。
現在、スマートフォンやデジタルカメラ、PDA、UMPCなどのモバイル機器用ディスプレイでは、タッチパネル機能の搭載が必須になりつつある。しかし従来の方式では、液晶パネルの上からタッチパネル用のフィルムなどを貼り合せるため、表示品位の低下やディスプレイ部の厚みが増すといった課題があった。
今回開発された光センサー内蔵システム液晶は、シャープ独自のシステム液晶技術により、液晶パネルの各画素にスキャナなどで利用されている光センサーを内蔵。これにより、タッチパネル用のフィルムなどが不要になり、従来方式と比べてくっきりした美しい画面表示と薄型化を実現した。
また、従来では難しかった複数ポイントの同時タッチによる認識が可能となり、たとえば画面に表示した地図の拡大縮小を2本の指で簡単に操作できる。
スキャナ機能では、画面上で名刺などの読み取りも可能。本機能をさらに高めていくことにより、将来的には指紋認証も実現する見込みという。
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