IT専門家らを対象にした調査によると、過去25年間で最も影響力の大きかった技術製品は、しばしば嘲笑されることもあるMicrosoftのウェブブラウザ「Internet Explorer」であるという。
同調査は、IT専門家に対する認定を実施する25年の歴史を誇る業界団体であるComputing Technology Industry Association(CompTIA)によるものである。CompTIAには、Microsoftなどの主要なベンダーが出資している。今回投票対象となった上位5製品は、「iPod」を除いてすべてMicrosoftの製品であった。
3分の2の票を集めたInternet Explorerは、1995年にリリースされた製品である。元々はあまり知られていなかった「Spyglass Mosaic」ブラウザをベースとして開発されたもので、当時の主な競合製品は「Netscape」であった。IEバージョン5がリリースされた1999年には、世界で最も使われるブラウザとなった。今日でもその地位を維持しているが、競合製品であるオープンソースブラウザ「Firefox」が順調に勢力を伸ばしている。Firefoxは、より安定していてセキュリティが高いと評価されることが多い。
第2位に選ばれたのは「Microsoft Word」で、56%の支持を集めた。第3位は「Windows 95」(50%)、第4位は「Microsoft Excel」とAppleのiPodが同率(49%)であった。回答者は複数の技術に投票してもよいことになっていた。
MicrosoftとCompTIAは、特にオープンソースソフトウェアとの争いに関しては、古くから密接な関係にあった。両者とも、オープンソースと対立する立場をとることが多いInitiative for Software Choiceの主要メンバーである。CompTIAは、2007年初めのオープンソースソフトウェアを擁護しているとされた欧州連合(EU)のレポートに対するMicrosoftの戦いにおいて、Microsoft側を支持した。また2006年に欧州委員会(EC)がMicrosoftに対し、プロトコル情報を競合他社に共有またはライセンス供与しなかったとして罰金制裁を課した際には、CompTIAは3億5700万ドルの罰金を「恣意的かつ気まぐれである」と非難した。
CompTIAの調査は、2007年5月と6月に471名のIT専門家を対象に実施された。上位10製品に選ばれた他の製品は、(6位から順に)「BlackBerry」「Photoshop」「McAfee VirusScan」「Netscape Navigator」「PalmPilot」であった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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