カリフォルニア州フレモントとインドのムンバイに拠点を置く新興企業Bollywood3Dは、インド映画をベースにしたゲームを開発中だ。映画の内容をゲーム化したタイトルは通常、映画公開と同時、または公開後にリリースされるが、同社の場合はそうではない。封切りの約2週間前にリリースする予定だ、とBollywood3Dの創設者Ravi Pradhan氏は述べている。リリース後、ゲーマーたちはLANパーティーやコンテストに集まる。優勝者は映画のプレミアショーに招待され、スターに会い、関連商品をもらう。
優勝できなくても大丈夫、とPradhan氏は付け加える。インドの映画業界は矢継ぎ早に新作を公開するので、それに合わせて毎月1〜4本の新作ゲームをリリースする予定だという。
「(インドでは)映画は5日間上映されれば長いほうだ」とPradhan氏。
PC用ゲームは、中国や韓国など世界各国で爆発的に普及してきたが、インドでの普及は比較的小規模にとどまっている。その一因として、PCの台数が相対的に少ないことが挙げられる。インドでは、10億人を超える人口に対し、コンピュータはざっと2500万〜2700万台しかない(2005年には約1400万台だった)。携帯電話用ゲームはPC用ゲームよりも定着しているし、携帯電話はPCよりはるかに普及している。
だが、それとは別に、コンテンツも不人気の原因になってきた。アジアでリリースされているマルチプレイヤーゲームの多くは、疑似歴史ドラマを大まかな基盤としているが、こうしたゲームはインド人には受けない、とBollywood3Dの最高経営責任者(CEO)Sanjit Daniel氏は指摘する。インドのゲーム人口(15〜30歳の男性)は、インドの民話にも興味がないという。Indiagamesのようなインドのゲームパブリッシャーは、インド人向けにゲームをリリースしているが、世界的に人気がある作品の販売にもっぱら力を注いでいる。
PC用ゲームがないのは、「奇妙だ、とても奇妙だ」と、Daniel氏は抑揚をつけて話した。
それでも、若者は映画を観るし、映画の大スターは一大有名人だ。Bollywood3Dのゲームでは、プレイヤーが映画の登場人物をアバターにして、バーチャルな武器を持って街に行く。同社は、当初はシューティングゲームに注力し、ダンス映画のゲームはしばらく開発しない意向だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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