小型の2足歩行ロボットなどの開発に取り組むベンチャーのゼットエムピー(ZMP、東京都目黒区)は31日、東京大学大学院総合文化研究科の池上高志・准教授と共同で、生命体だけが持つ“気まぐれ”な動きを実現する人工生命体プログラムの開発を始めると発表した。
ZMPは今年1月、あらかじめ設定したプログラムに従い、部屋の中を移動して装着した携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」の音楽を再生する2輪スピーカーロボット「ミューロ」(10万8800円から)を発売した。今回、ミューロがあたかも生物であるかのように音楽などに合わせて動くプログラムを共同開発する。
プログラムは、化学反応などの自然現象をシミュレートした場合に一定範囲内で閉じた活動(アトラクター)をした後、別のアトラクターへと次々に移り変わっていく「カオス的遍歴」が現れることを利用する。完全に乱数に基づいてランダムに動かすのとは異なり、予期はできないが、犬がくんくんと、かぎ回るように意味がありそうな動きを作り出すことができる。
研究には、東京芸術大学作曲科卒の音楽家、渋谷慶一郎氏も参加。今後テストマーケティングを行って商品化につなげたい考え。また、今回の研究を実施するために作成した開発環境をキットとして、9月をめどに教育機関や企業向けに約20万円で販売する予定。
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