サンフランシスコ発--ソニーが、ついに独自の仮想世界を持つことになった。
「Second Life」や「There.com」などの各種オンライン仮想世界の人気が相変わらず上昇するなか、ソニーも米国時間3月7日、「PLAYSTATION(PS)3」専用に開発された独自の没入型3次元ソーシャルスペース「Home」を発表した。
ソニー・コンピュータエンタテインメントでワールドワイドスタジオのプレジデントを務めるPhil Harrison氏は、Game Developers Conference(GDC)での基調講演に先立つ米国時間7日の記者説明会でHomeを初公開し、これがPS3のエコシステムやソニーの言う「Game 3.0」の時代にどのように溶け込んで行くのか説明した。
同サービスには、消費者がPS3を選ぶ理由を新たに増やす狙いがあるようだ。調査会社のThe NPD Groupが先ごろ出した数字では、PS3は任天堂の「Wii」、ソニーの「PlayStation 2」、そしてMicrosoftの「Xbox 360」に次ぐゲーム機市場第4位に甘んじており、今回の動きはソニーにとって特に重要なものとなる。
ソニーがこのような問題を抱える背景には、PS3の品不足や価格(最上位モデルで599ドル)などの要因があると思われる。特に対応ゲームの品ぞろえが芳しくないこともあり、多くの消費者は価格が高すぎると考えている。
Homeは基本的に、PS3ネットワークのユーザーが無償で利用できるアバターベースの3Dソーシャル環境だ。マルチメディア空間でユーザー間につながりを持たせ、PS3で利用可能なさまざまなメディアを使って対話できるようにする狙いがある。
Homeは無償でダウンロード可能。4月に大規模ベータテストが開始され、今秋に正式公開される。
Homeには革新的な機能がいくつかあるが、最も注目に値するのはPS3ネットワーク経由で提供される高品位ビデオ視聴機能で、Second Lifeのような仮想世界を強く連想させる。ただし、規模はこちらの方がかなり小さい。
Homeの参加者はおそらく、「Central Lobby」と呼ばれるメインの公共スペースでほかのメンバーと知り合い、テキスト、オーディオ、あるいはビデオチャットで会話できるようになると思われる。また、公開もしくは非公開シアターでPS3ネットワークが配信する最新の映画やテレビ番組、そしてユーザーの自作映像を見ることもできる。
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