マイクロソフトは9月20日、22日より始まるゲームショウに先駆け、Xbox 360のマーケティング戦略に関するメディアブリーフィングを開催した。
年初から注目されていたHD DVDプレイヤーを11月22日に発売することを明らかにしたほか、周辺機器の発表、人気ゲームプロデューサーの坂口博信氏による新作タイトルのお披露目などが行われた。
発表の中で、マイクロソフト 執行役 ホーム&エンターテイメント担当 Xbox事業本部長の泉水 敬氏は、「これまでのゲーム機はハードウェアのテクニカルな進化だったが、一定の水準に到達した今、ゲームには質的転換が求められている」と語った。また、「マイクロソフトはソフトウェアとオンラインサービスの会社であり、Xbox 360はソフト屋がつくったゲーム機で開発もしやすい。質の高いおもしろいゲームが提供できる」とアピールした。
Xbox 360の市場拡大の戦略として、(1)do!Game、(2)do!Choice、(3)do!Liveという3つの“do”コンセプトを打ち出した。
do!Gameは、日本向けのゲームタイトルの強化だ。現在の69タイトルから年末までに110タイトルを投入するという。do!choiceは、HD DVDプレーヤーやリモコン、ハードディスクやビデオチャット用のカメラなどの周辺機器を用意することで、通常のXbox 360本体や安価なコアシステムとの組み合わせを選択できる「パーソナライズ」。do Liveは、以前からマイクロソフトが推進してきたオンラインサービス「Xbox Live」だ。
次世代ゲーム機としては、任天堂やソニーらよりも約1年先にリリースしたことによるXbox 360の先行アドバンテージを武器に、ソフトウェアやハードウェアのラインアップを充実させ、次世代ゲーム機競争に攻めていく考えだ。なお、2006年末には世界で販売台数が1000万台を突破する見通しという。
マイクロソフトは11月2日にXbox360コアシステムと2つの人気タイトルを同梱した限定セットを2万9800円で販売する。製品を説明するにあたって、「計算してみてもらえればわかるが、(本体は)Wii(2万5000円)よりも安い価格設定」(泉水氏)と、ちょうど1カ月後の12月2日に販売開始する任天堂の次世代ゲーム機を意識した発言も飛び出した。
なお、12月7日には、Xbox 360専用のRPGでキラータイトルと期待される「ブルードラゴン」とコアシステムの限定セットを2万9800円で発売予定だ。
会場には、米マイクロソフト エンタテインメント&デバイス部門 インタラクティブ エンターテイメント ビジネス コーポレート バイスプレジデントのピーター・ムーア氏も登場した。現在は、Xboxのユーザーうち、約60%がXbox Liveに接続しているという。2007年中旬までに600万人のXbox Live会員を獲得すると語った。また、坂口博信氏や岡本吉起氏や水口哲也氏など、業界で有名なゲームプロデューサーをXbox Liveに参入させる実績を持つ同氏は、新にパックマンの作者として知られるバンダイナムコゲームスの岩谷 徹氏とのコラボレーション企画を発表。2007年初頭にニューヨークにて世界大会を行うという。会場には岩谷氏も駆けつけ、「25年間親しまれてきたが、世界大会は初の試み。つくった私も嬉しく思う」とコメントした。
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