シチズン時計(梅原誠社長)は4月13日、電源を切っても表示が維持できる 「メモリー性液晶ディスプレイ」の開発に成功したと発表した。
電源を切った状態でも表示がそのまま維持される、「メモリー性」を持って いるのが特徴。画像の書き込み時以外には電力が必要ないので、従来の液晶と 比べて約50分の1の低消費電力を実現した。5Vという低電圧での駆動も可能と なった。
素材として、従来の液晶で使用されているポリイミド配向膜の代わりに、無 機配向膜を採用。配向膜と液晶分子との極角度を20度近くに設定することで、 表示を維持することに成功したという。また、ガラス基板の間隔を従来の約3 分の1以下にすることで、メモリー性を向上させた。
用途としては、電子棚札や各種メータなどの液晶表示部、携帯電話のサブ液 晶ディスプレイ、電子ブックや電子ペーパーのほか、低消費電力が要求される さまざまな液晶表示部としてなど幅広い分野を想定。今後は外販に力を入れ、 08年には10億円の売り上げを目指す。
なお同社では、日本国内で今秋に発売を予定しているダイバーズウォッチの 液晶ディスプレイの一部として搭載する予定。
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