「Intel MacでWin XP」コンテスト--いかにして勝者は決まったか

文:Ina Fried(CNET News.com)
編集校正:坂和敏(編集部)
2006年03月17日 11時48分

 Apple Computerが初のIntelプロセッサ搭載Macintoshを発表したとき、Colin Nederkoornは仕事でMacを使うチャンスがきたと考えた。

 運送業界で働くこのMacマニアは、100ドルの賞金を用意し、これをWindows XPをMacで動かすための再現可能な方法を最初に提供した人物に与えるとウェブで発表した。すると、ほかにも現金を寄付する人物が現れ、賞金は合計約1万4000ドルにふくれあがった。そして今週、Nederkoornは優勝者を発表した。カリフォルニア出身で「narf」と「blanka」のハンドル名を名乗る友人同士の2人組だ。

 この2人が見つけ出した方法は、同コンテストのウェブサイトで公開されたが、同サイトにはトラフィックが集中し、米国時間16日時点では動作もままならない状況となっている。同サイトの保守に忙しいなか、NederkoornがCNET News.comのインタビューに答えてくれた。

--優勝者はどのように決まったのですか。

 優勝者は、テストで確認した上で昨晩決まりました。9人でテストを行い、Mac Mini、iMac、MacBook Proでそれぞれ3人が試してみました。

--手法としてはどの程度複雑なものなのですか。

 あまり難しくはありません。ただ、背後では相当な処理が行われており、かなりの準備作業も必要です。基本的には2つの重要な作業があると思います。1つはカスタマイズされたWindows XP CDを用意することです。オリジナルのWindows XP CDからファイルを取り出し、そこにいくつかファイルを追加してカスタムCDを焼きます。これは、通常「スリップストリーム」CDと呼ばれるものです。もう1つの重要な作業は、Macのハードディスクを2つのパーティションに分けることです。そして1つをWindows用に、もう1つをOS X用にします。

--自分のマシンではもう試しましたか。

 はい。もう動いています。

--優勝者についてもう少し教えてください。

 カリフォルニアに住む2人組です。私には名前も分かっていますが、彼らは匿名を希望しています。彼らは今回のコンテストによって日常生活に支障を来したくないようです。私の方は生活に支障を来してしまいましたが、それはしょうがないでしょう。

 彼らの1人がiMacを購入し、もう1人がそのiMacをいろいろと試させてくれるよう説得し、試行錯誤の結果Intel MacでWinodws XPを動かす方法を見つけ出しました。2人で成功させたのです。

--賞金はすでに渡したのですか。

 昨夜彼と話をしました。それで、賞金を渡すのに一番お金のかからない方法は何かを考えています。PayPalならいくらか料金はかかりますが、この金額ならリーズナブルな手数料で済むと思います。彼らはまだどうやって賞金をもらうかを考えているところです。

--この(Intel MacでWinodws XPを動かす)方法をあなたのサイトで公開したのですか。

 はい、すでに公開しています。いまのところ、だいたい5カ所のミラーページもありますが、アクセスがあまりに膨大でメインのサイトを動かしておくのが困難な状態にあります。

--この賞金を支払うだけの価値はあったと思いますか。

 私にとって、これはお金の問題ではありませんでした。時間の問題だったのです。そして、十分な見返りを得たと思っています。もう一度(こうしたコンテストを)やるだけの時間も気力もありませんが、これをやったことを後悔していないのは確かです。

--このコンテストはもともとあなたがMacを仕事用のマシンとして使えるかどうかを見るためでしたね。

 はい、いまでもそれは考えています。あといくつかドライバーが出て、その動作を確認できれば、MacBook Proを仕事に使えるようになると思います。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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