Microsoftは、電子メールをスクロールする作業を手ではなく足にやらせようとしている。
同社の研究部門が開発した電子メールプログラムのプロトタイプを使うと、足を使って電子メールを読んだり、削除したりできるようになる。この「StepMail」プログラムでは、ビデオゲームの「Dance Dance Revolution」などで利用する標準的なダンスパッドを使う。
このフットワークプロジェクトは、ピアノの演奏やサイクリングなどが両方の手足を使うのに対し、コンピュータ入力は手だけに継続的に負担をかける点に着目したことから誕生した。これは、計算処理において足が果たす役割を広範囲に研究する「Step User Interface」(StepUI)プロジェクトの一環だ。
Microsoft Researchのゼネラルマネージャ(戦略およびコミュニケーション担当)、Kevin Schofieldは、「われわれは、手足を使ってさまざまな作業ができるが、これまでは、その中にコンピュータが含まれていなかった」と語った。
StepMailは、2006年のTechFestでMicrosoftが公開する150種類以上あるプロジェクトの1つ。毎年開催される同イベントは、ワシントン州レドモンドにあるMicrosoft本社で米国時間3月1日と2日の両日行われ、同社の各製品チームの社員が、700人体制の同研究チームの成果をチェックできるというもの。
同社では、6年目に突入した同イベントに最低でも6000人、好天に恵まれればより多くの社員が来場する、と予想している。Microsoftはレッドモンドの研究者に加え、中国、インド、英国、およびシリコンバレーを拠点とする社員も100人以上呼び寄せる。
TechFestの背景には、技術を研究段階から製品化へと進めるには、各地の人材を連携させるのが最も容易な方法だ、との考え方がある。
プレゼンテーションを希望する場合は何か新しいものを見せなくてはならない、ということ以外、同ショーにはほとんど規定がない。「1年前と同じデモは許されない」(Schofield)
StepUIプロジェクトの方は、研究者らがまだソフトウェアを公開していない。社内では、同じアプローチを用いて大量の写真をソートまたはラベリングすることも研究されている。Schofieldの指摘によると、消費者の大半は、写真を分類することで得られるメリットは分かるものの、骨の折れる写真のラベリング作業は嫌がるという。
Schofieldによると、同技術は広く期待でき、Windowsも含めたMicrosoft製品のいずれかに採用される可能性もあるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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