Apple Computerは、「iTunes」ソフトウェアの新しい推薦機能について先週浮上したプライバシー関連問題を受け、わかりやすい告知を搭載したアップデートを公開した。同時に、同社では、この機能を簡単に無効にするための方法も目立つように変更した。
「MiniStore」というこの新機能は、アクティブプレイリストの表示をベースにして他のiTunesユーザーに楽曲を推薦する。推薦された楽曲の情報は、iTunes Music Storeから購入されていない楽曲の場合であってもAppleに送信される。
コンピュータ専門家らは先週、送信される情報にiTunes固有の顧客ID番号と関連づけられたデータが含まれることを発見した。この番号は、.MacサービスやApple Developer Connectionなど、Appleのほかのアカウントにも利用される。ただし、あるApple関係者は先週、同社がMiniStoreの推薦プロセスで取得した情報を保存もしくは保管することはない、と語っている。
このような情報が送信されることは、同ソフトウェアの利用許諾でもソフトウェア本体でも、これまで明示されていなかった。しかし、米国時間17日夜に公開されたアップデートでは、MiniStoreを初めて有効にする際に一目で分かる形でiTunesソフトウェアが告知するようになった。
告知には、「ライブラリにある項目を選択すると、その項目に関する情報がアップルに送信され、それに関連のある曲やビデオがMiniStoreによって表示されます。アップルでは、お客様のミュージックライブラリに関する情報を一切保存いたしません」と記されている。
この告知には、MiniStoreを無効にするボタンも目立つように用意された。MiniStoreは、無効時には情報を全くやりとりしない。この機能は、これまでのように同ソフトウェア上部にあるメニューからやキーボードコマンドからも無効にできる。
MiniStoreを搭載したバージョンがリリースされてから、熱心なApple支持者からもiTunesに対して批判が出ていたが、今回の変更を受けて批判の声も落ち着いてきた。
Appleの技術関連の著書が複数あるKirk McElhearnは、「iTunes MiniStoreの動作をユーザーに明確に伝えたことで、Appleはユーザーへの告知義務を果たしたと思う」と語っている。同氏は先週、この問題の特定に一役買っている。「個人的には、同社がユーザーのiTunesライブラリの内容に関する情報を保管しないと『警告』レベルで明示しただけで十分満足だ」(McElhearn)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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