「iPodder Lemon」というオープンソースのポッドキャスト用アプリケーションを開発したプログラマーらが、Apple Computerの弁護士から圧力をかけられ、同プログラムの名前を変更したことを明らかにした。
「iPodder Lemon」は、GNU GPL(General Public License)で配布されるポッドキャスト管理用のフリーアプリケーション。ポッドキャストとは、インターネットからダウンロードできるオーディオ/ビデオ番組のことで、携帯プレイヤーでも楽しめるようになっている。
同製品は、15種類を超える言語をサポートし、数千種類のポッドキャストフィードのディレクトリも内蔵している。新しいポッドキャストが登場すると自動的にダウンロードするようにもなっている。
開発者らによると、同ソフトウェアからiPodの名前を削除するよう、Appleの法務部門からオープンソースグループ側に申し入れがあったという。同社のフラグシップ製品であるiPodとの関係を連想させるのが問題だという。そこで、開発者らは製品名を「Juice」に変更した。
Juiceの開発者の1人で、「CastPodder」という同様の製品の開発にも携わるScott Graybanは、iPodderの名前がユーザーを混乱させる、とのAppleの主張に拒絶反応を示した。
「せっかく100万回のダウンロードを達成した直後だというのに、Appleのような大企業が小さなオープンソースプロジェクトのあとを追いまわすのには失望する」(Grayban)
GraybanはZDNet UKに対し、「実際のところ、iPodderはiPodとの同期にも対応しており、われわれはむしろiPodの売上に一役買っている」と語っている。
同じく開発者のGarth T. Kiddは、名称変更は迷惑だったが、不幸中の幸いといえる事柄もあったと、ウェブに書き込んでいる。
「幸いなことに、Appleの弁護士は申し分けないほど腰が低かった。また、完全に良心的な対応だった。話し合いの内容に踏み込むのは適当ではないが、怒りを感じていないことは確かだ。名前を変更しない方が良かったのは確かだが、それだけは避けられなかった」(Kidd)
Appleはこの件に関してコメントを控えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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