Microsoftが、同社の技術を採用する携帯音楽プレイヤーからライバルソフトウェアを排除する計画を撤回した。
この計画と撤回の詳細については、四半期ごとに提出する現状報告書に記述があった。Microsoftと司法省は、両者の独禁法裁判の歴史的和解を監視する連邦裁判所判事に対し、この報告書を米国時間20日に提出した。
Microsoftは、Apple ComputerのiPodプレイヤーと、これに対応するiTunesソフトウェアが独占する市場で、自社のソフトウェアが動作するポータブル音楽プレイヤーの競争力向上のための手法を模索してきた。Microsoftが提案していた計画では、Windows Media Playerなどの各種ソフトウェアを収めたCDを同梱するデバイスメーカーが、競合メディアプレイヤーなどのソフトウェアを同梱しないことに同意する必要があった。
Microsoftと米司法省の提出書類には、「Microsoftが多数のメーカーに配布した時点のドラフトは、音楽プレイヤーにMicrosoftのCDを添付するメーカーは、CDをそれだけに限定する必要があるという仕様だった。つまりメーカーは、代替メディアプレイヤーをはじめ、ほかのソフトウェアを音楽プレイヤーに添付できないことになっていた」とある。
Microsoftの広報担当によると、この計画は完全な法的審査を受けておらず、同社が用意する手続きを通過する可能性もなかったという。
「フィードバックを得るためにデバイスメーカーに送付したものであり、ドラフトにすぎなかった」とMicrosoftの広報担当Stacy Drakeは述べる。Drakeによると、同社はあるデバイスメーカーから苦情があったため早急に対処したという。「法務部門が審査を行い、すみやかに修正を加えた」(Drake)
米司法省はこの提出書類のなかで、Microsoftの動きを「残念」だとしたものの、判事に対してそれ以上の処置は求めなかった。両者は、米国時間26日にColleen Kollar-Kotelly判事の法廷に出廷予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス