General Motors(GM)は来週、人気の高い同社の高級SUV「Hummer」にちなんだラップトップを発表すると見られている。
GMは、コンピュータメーカーのItronix(本社:ワシントン州スポーケン)と、ラップトップの製造に関する3年間の独占ライセンス契約を締結した。Itronixは、この契約にもとづき、警察官や消防士、保険査定員、建設作業員などアウトドアで働く人々や、Hummerの所有者でこの大型RV車に関するものならどんなものでも欲しがるような人々に向けて設計したPCを製造していくことになる。
Itronixは、米軍用のラップトップやタブレットPCを製造するメーカーだが、HummmerブランドのPCで「準高耐久性」ラップトップという新分野を開拓したいと述べている。2988ドルで発売されるこのラップトップには、約75センチの高さからコンクリートの上に約2センチの合板を2枚敷いた床に6回落としても壊れないような衝撃吸収材が使われている。
耐水性があり極端な高熱に耐える業務用のラップトップは、戦地や油田などですでに使われている。パナソニックのToughbookやTwinheadのDurabookも頑丈なボディを持ち、内側には衝撃吸収材が使われている。
ItronixのシニアバイスプレジデントMatt Gerberによると、同社の新しいラップトップはもともとイラクに駐留する軍の指揮官のニーズを満たすように設計されたものだという。彼らは、歩兵が使用する分厚くて重いラップトップかDell製の安いビジネス用PCしか選択肢がなくて困っていると同社に訴えていた。
「開発段階の途中で、われわれはGMからHummerのスピリットを反映したラップトップを作らないかとの打診を受けた。Hummerももともとは米軍用に開発された車輌だ」(Gerber)
Itronixによると、同社は(振動および温度の基準に関して)軍事用と同レベルの技術を使用するGoBook VR-1という自社ブランドも立ち上げるという。GoBook VR-1の価格は3299ドルで、Hummerブランドのラップトップとほぼ同じ機能を装備する。GoBook VR-1は、1.86GHzのIntel Pentiumプロセッサ、12.1インチのカラーディスプレイ、512Mバイトのメモリ、DVD/CD-R/Wドライブ、8021.11a/g/b準拠の無線接続機能を備え、MicrosoftのXP Professionalで動作する。
どちらのモデルにもフリップ式のLEDライトがついてくる。これはスクリーンを照らして暗い場所でもコンピュータを操作できるようにするもの。また、GPSアンテナをはじめとする4つの無線通信機も搭載しており、GPSを使って自分の居場所を確認し目的地までの順路を教えてくれるMicrosoftのStreets and Tripsというソフトウェアを使用できるという。
Hummer仕様のラップトップは、80Gバイトの衝撃対応ハードディスクを内蔵するが、着脱可能なこのハードディスクは複数のコンピュータを使用するユーザーにとってセキュリティ上のメリットをもたらす。また、北米と欧州のGPRS/EDGE無線方式に合わせて無線通信モジュールの交換も可能だ。
Gerberによると、同社はラップトップのセキュリティ機能を強化するために、生体認証読み取り機能の追加を現在検討しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」