Apple Computerは、洗練されたデザインのMac miniを499ドルで発売しているが、部品の合計金額はこの数字を下回ると、調査会社のiSuppliは述べている。
Mac miniを分解してみた同社のアナリストによると、部品の合計金額はおよそ274ドル69セントになるという。「製造コストを足すと、合計で283ドル37セントになる」と、同社は先ごろ公表した調査メモのなかに記している。
この合計金額には、知的財産、ソフトウェア、ライセンス料、出荷、マーケティングなどの各種費用は含まれていない。そのため、Appleが実際に負担しているMac miniのコストはもっと高くなる。
分解されたMac miniは、1.25GHzのPowerPCプロセッサを搭載するモデルで、256Mバイトのメモリと40Gバイトのハードディスクが含まれている。Mac miniにはモニターやキーボード、マウスが付属していないため、これより大型の筐体を採用した同じような構成の他社製コンピュータよりも概して割高だ。
Appleはコスト削減のために、PC用の技術や部品を多数流用している。光学ディスクドライブなどは、標準的なラップトップ用のものが採用されている。チップセットも、部品を2点から1点に削減している。
iSuppliによると、Mac miniの委託製造先は台湾メーカーのFoxconn Electronicsで、同社が中国の工場で生産している可能性が高いという。これは筐体内部で多数のFoxconn製コネクタが使われているためだ。
「Mac miniは全般に集積度が高く、iSuppliがこれまで分解したなかで最先端のシステムだ」(iSuppli)
分析のための分解作業は、調査会社が行う数少ない肉体労働の1つだ。
Currentは先ごろ、分析のためにHewlett-Packard(HP)の新しい消費者向けインクジェット写真プリンタを解体した。その結果、価格199ドルの同プリンタに199ドル80セント相当の部品が利用されていることが明らかになった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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