PS3の課題は、高い処理性能をいかにゲームクリエイターに使いこなしてもらうかにある。つまり、クリエイターに対するサポートをいかに行うかがPS3の発展の鍵になるわけだ。そこでSCEはPS3の評価機の数を増やしてクリエイターに貸し出すとともに、ソフトウェア開発キットの充実を図る。
PS3の評価機は現在、世界で約450台をゲームソフト会社に貸し出している。今後はこの生産台数を増やし、10月には3000台を提供する。また、現在の評価機に搭載されているCELLの動作周波数は2.4GHzだが、ゲームソフト会社がPS3の発売に合わせて2006年春に市場に投入する予定のソフトを完成させる12月頃には3.2GHzのCELLを搭載させる。大きさも現在はサーバ並みだが、12月にはラックマウント型に変える方針だ。
開発キットに関しては、開発ツールに強みをもつ企業との提携を進めていく。プログラミングツール開発会社の英SN Systemsを買収するほか、物理演算ツールを開発する米AGEIAやアイルランドのHavok、ゲーム制作用エンジンを開発する米Epic Gamesとそれぞれ戦略的ライセンス契約を結んだ。SCEはこれらの提携会社の製品をPS3のソフトウェア開発キットとしてゲームソフト会社に提供する。
会場ではこのほか、バンダイとコーエーが開発中のゲームを使ってデモを行った。ただしいずれも具体的な製品リリースの時期は明らかにしていない。
また、国内では初めてPS3のモックも展示されていた。なお、発売価格などの情報は明らかにされなかった。
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