コード変換ツールによる支援
チップの変更に伴って必要とされるソフトウェア書き換えの作業量は、数日間のチューニングから数カ月におよぶ書き直しまで、プログラムの開発に利用したツールによって異なってくる。
ウィジェットやJavaアプリケーションなど、基盤となるチップとは隔離された一部のソフトウェアは何の変更もなく動作すると、Jobsは説明した。
いずれMac用アプリケーションの開発者は、1度プログラムを書くだけで両方のチップ上で動作する汎用バイナリを生成できるようになる。
一方、Appleでは「Rosetta」というコード変換ツールを用意している。これを使えば、PowerPCチップ用に書かれたプログラムが、Intelベースのマシン上で動作するようになる。ただし、「すべてのアプリケーションが最初から両方のチップ上で動作するわけではない」とJobsは説明した。
Microsoftのある幹部によると、同社はMac版Officeの将来のバージョンを汎用バイナリのものに切り替えるという。またAdobe SystemsのCEO、Bruce Chizenも参加した開発者に対し、同社が「間違いなく」Appleの移行をサポートすると約束した。
「なぜこの決断を下すまでに、これほど長くかかったのか。いまはSteveにその理由だけが聞きたい」(Chizen)
Jobsはさらに、次期バージョンのOS X(コード名「Leopard」)を2006年後半から2007年初頭にかけてリリースすることを明らかにした。同氏によると、これはMicrosoftの次期Windows(開発コード名「Longhorn」)と同じタイミングになるという。MicrosoftはLonghornを2006年後半までにリリースすることを明らかにしている。
Jobsのプレゼンテーション後、AppleのシニアバイスプレジデントPhil SchillerがMac上でWindowsを動かす問題について説明を行った。同氏によると、AppleではIntelチップを搭載したMac向けにWindowsを販売/サポートする計画はないという。
「これは、サードパーティーがそうすることを妨げるものではない。おそらくどこかが対応してくるだろうが、われわれがそれを邪魔するようなことはない」(Schiller)
しかし、Schillerは、他のコンピュータメーカーのハードウェア上でMac OS Xを動かせるようにする計画は同社にはないと言明した。「AppleのMac以外でMac OS Xを動かすことは認めない」(Schiller)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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