日立製作所(東京都千代田区)は24日、人の動きや脈拍を測定し、無線でデータ送信、監視を行える腕時計型端末を開発したと発表した。2008年に、暮らしの中での健康状態を管理するヘルスケアサービス、老人ホームの高齢者向け生活見守りサービスなどへの実用化を目指す。
試作した端末は、脈拍を測るセンサー、動きの有無を検知できる加速度センサー、無線通信用のアンテナ、ボタン型リチウムイオン電池などを、6×4×1・5センチの腕時計型ケースに組み込んだ。重さは約50グラム。
腕時計ケースの中の基幹部で、センサー類、電池などを一体化した無線モジュールのサイズは、1・5×1・5×1・5センチ。従来型からサイズを半減し、同種のモジュールとしては世界最小となる。
システムとして稼働させるには、端末に加え、無線通信を受信してネットに接続するなどの機能を持つ基地局、ネットワーク上で動作するサーバーなどが必要となる。システムを整えることで、装着している人の脈拍や動きなどの情報を、無線通信のネットワークを通じて、継続的に計測することができるようになる。
無線通信は、低消費電力性能に優れた規格「IEEE802・15・4」を採用。加えて、信号待ち受け時には、回路の電源をこまめに切り、電力消費を抑える低電力動作技術を組み込んだ。
試作した端末では、1時間に1回程度の頻度で測定や送信を行った場合、約1カ月間の連続動作が可能だ。今後、近距離無線通信の一方式である「ジグビー(ZigBee)」対応も予定。
日立は、端末のさらなる小型化と低消費電力化を進め、実用化を想定した実証実験なども行う計画だ。
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