シアトル発--MicrosoftのBill Mitchellは、消費者が携帯電話を買うの同じようなワクワクした気持ちでノートPCを購入してくれるようになることを願っている。
同社のモバイルPC部門を率いるMitchellは、昨年の携帯電話の販売台数が7億台だったのに対し、ノートPCは約5000万台しか売れなかったことについて、残念ながらそれ相応の理由があると考えている。同氏は米国時間26日、コンピュータメーカー各社の関係者らを前に、ノートPCはあまりにもかさばり、あまりにも遅く、あまりにもバッテリの持ちが悪いと語った。
Mitchellは当地で開催されたWindows Hardware Engineering Conference(WinHEC)での講演のなかで、「顧客は、携帯電話の場合ほど多くの価値を、モバイルPCからは得ていない」と述べた。
Microsoftは、来年リリース予定の次期Windows「Longhorn」で、これらの短所のいくつかを解決しようとしている。消費電力の問題について、同社はフラッシュメモリを搭載したハイブリッド型ハードディスクをノートPCに採用し、消費電力の大きいハードディスクの回転頻度を減らすようメーカー各社に強く求めている。
このほかにも、Longhornでは新たにノートPC関連の動作設定を一元管理する「モビリティセンター」の追加などが計画されている。これは、Windows XPのService Pack 2で追加された「セキュリティセンター」と似たコンセプトのものになる。モビリティセンターのコンセプトは昨年発表されているが、Mitchellによると、内容はそれ以降かなり充実しているという。
Mitchellはインタビューのなかで、「(現在では)モビリティセンターが最終形にかなり近づいている。ベータテストが始まっているのだから最終形に近くなくては困るが」と語っている。
Mitchellは、「モビリティグループのスケジュールに対する関心度はWindows開発チーム全体のなかでも一、二を争う」とだけ語り、これらの機能が今年夏に登場する最初のベータ版に搭載されるかどうかについては明言を避けた。
Microsoftは今週、Longhorn時代のノートPCにタッチスクリーン機能を追加する取り組みの拡大についても詳細を明らかにした。Mitchellは、従来のノートPCや、スタイラスペンによる入力が可能なTablet PCマシンに指を使った入力機能を付加したマシンのデモを行った。
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