Apple Computerの「最も手頃な値段」のMacであるはずの「Mac mini」に対し、欧州の消費者から抗議の声が上がっている。欧州でも米国と同等の価格で同製品を販売すべきだというのが、彼らの主張だ。
インターネット上には価格変更を求める請願書が掲示されており、そこには「EU(欧州連合)におけるMac miniの価格設定を見直すよう、Appleに要請したい・・・1ユーロ=1.32ドルで計算すると、欧州で発表された価格(489ユーロと589ユーロ)は、かなり割高に設定されていることが分かる」と書かれている。
またこのサイトには、特にドイツのユーザーが不利を被っていると記載されている。ドイツでは、低スペックモデルのMac miniには50ユーロ、高スペックモデルには60ユーロが追加されている。
請願書の作者らはこのほかにも、高めに設定された欧州での販売価格について、Macへの移行を検討していたWindows PCユーザーの意欲を損なわせ、Appleの事業戦略上、不利にはたらくものだと主張している。
これまでのところ、請願書にはEU全域から2000名分の署名が集まっている。
「Ronald」と名乗る人物は、「欧州は米国と同じぐらい大きな市場なのだから、同等の価格が設定されるべきだ!」というコメントを同サイトに書き込んでいる。また「Walter Vermeir」と名乗る人物は、「Mac自体は好きだが、価格が気に入らない」と書いている。
英国の消費者も、米国ユーザーよりも高い金額を払うことになる。米国で499ドル(268ポンド相当)で販売されるMac miniを英国で買うと339ポンドかかる。
請願書に署名をした英国在住者のSteve Nettingは、「英国ユーザーは、いつも高い値段をふっかけられる。われわれを同等に扱ってくれる企業が現れれば、どんなに素晴らしいことか・・・」と述べた。
欧州での価格設定について、Appleが消費者の怒りを買ったのは今回が初めてではない。
昨年12月には英国の公正取引庁(OFT)が、iTunes Music Storeで楽曲を1曲ダウンロードするのに「英国の消費者の方が、フランスやドイツの消費者より10ペンス多く支払わされている」として、欧州委員会に申し立てを行っている。
この件に関してAppleからコメントを得ることはできなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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