Apple Computerが、あわせて3カ所のMacファンサイトに対し、近日中に登場する音楽関連製品の詳細を外部に漏らした犯人についての情報を提供するよう求めている。
Appleは先週、Powerpage.org、Apple Insider、Think Secretの各サイトに対して召喚状を発行する許可を得た。同社はこれらのサイトから、「Asteroid」および「Q97」(いずれも開発コード名)という未発表製品に関するすべての文書を提出させる考えだ。
Apple InsiderとPowerpage.orgは11月、楽器や各種アナログ音源をコンピュータに接続するデバイスをAppleが開発しているという記事を掲載。このようなデバイスは、音楽業界でブレイクアウトボックスと呼ばれている。
これらのファンサイトによると、Asteroidには、楽器や各種音源を接続するためのアナログ入力端子、Mac接続用のFireWire端子、それにスピーカや各種メディア機器に接続するための音声出力用端子が装備されているという。
各サイトでは、これが来月サンフランシスコで開催されるMacworld Expoで公開されるとの予測を示していた。
Appleは今月、同社の業務機密を漏らしたとする人物を姓名不詳のままサンタクララ郡高等裁判所に提訴した。だが、その後裁判所に提出した書類のなかには同社がまだこの人物を特定できていないことが付け加えられている。
Appleが訴訟を起こしたのは12月13日だったが、この訴訟に関する書類の大半は封印されたままとなっている。そのなかで初めて一般公開された書類が、今回の召喚状請求許可命令で、これによりAsteroidが問題の製品であることが判明した。
米国時間21日、Appleの関係者は先週出された声明以外のコメントを避けた。この時の声明には、「われわれの業務機密を盗みだし、Appleの未発表製品に関する詳細情報をインターネットで公開したと思われる姓名不詳の個人を提訴する。革新はAppleの命であり、業務機密の保護はわれわれが成功するために極めて重要なことだ」と書かれていた。
Appleが情報漏洩者の特定を目指して提訴に踏み切ったのは今回が初めてではない。同社は2000年8月にも「worker bee」という偽名を使った内報者を特定する目的で訴訟を起こしている。
Appleは今回の訴訟で、将来の製品に関してこれ以上の情報開示を防ぐ差し止め命令と、不特定額の賠償金および懲罰金を求めている。召喚に向けた行動のニュースは、ファンサイトのThe Mac Observerが先に伝えていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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