7月3日(現地時間)、携帯電話が世界でも有数の晴れ舞台で主役を演じる機会に恵まれたものの、あえなく失敗に終わってしまった。
ウィンブルドンテニス選手権の女子決勝で、前年度チャンピオンのSerena Williamsを倒した10代のロシア人選手Maria Sharapovaは、父親の携帯電話を借りて、あのセンターコートから母親に電話しようとした。テレビ観戦していた世界中の人たちが見守るなか、Sharapovaの父親が放り投げた携帯電話は、観客の頭上を越えて、娘のもとへ届いた。
長年の伝統を守るウィンブルドンにとって、これは新たな快挙といえるが、同時に携帯電話があまねく普及していることを示す出来事ともなった。
線審が固く上唇を閉ざして見守るなかで、Sharapovaはどこにでもいる10代の少女のように興奮気味に電話番号を打ち込んだ。突然降って湧いたこの機会は、携帯電話会社にとっては願ってもない宣伝のチャンスとなる筈だった。ところが、どうしたことか、この電話はうまくつながらなかった。
「いったいどうしちゃったの」と不満顔のSharapovaは言った。彼女が後で説明したところによると、接続が途切れ続けたのだという。新たにウィンブルドンのチャンピオンとなったこの少女は、結局あきらめて携帯電話を置くと、優勝トロフィーを受け取りにいった。
今回のウィンブルドンでは、携帯電話各社が人々の関心を引こうとさまざまな試みを行っていた。一部には試合のハイライトシーンをまとめたビデオを顧客に提供したところもあった。ただし、主催者側は観客に対して、試合中は携帯電話の電源を切るよう求めていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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