フリーランスのソフトウェアプログラマーらが、Apple Computerの提供する新しいツールを使い、同社のiTunes音楽ソフトに追加するアドオンアプリケーションの開発を進めており、同ソフトウェアの魅力が大きく拡がる可能性がある。
Appleは今月初め、この音楽再生ソフト用開発キットのWindows版をひそかにリリースした。この開発ツールには、iTunesとほかのプログラムを連動させるための命令が含まれている。Macintosh版の命令セットは、同様のものがかなり以前から提供されていた。
同ツールでは、iTunes Music Storeで購入した楽曲をほかのメディアプレーヤで再生するところまではできないが、さまざまなアプリケーションを使ってiTunesの利用方法を拡大することはできる。たとえば、開発者がこのツールを使って、離れた場所からiTunesを起動してコントロールするような新しいソフトウェアを書くことが可能となる。
イリノイ州シカゴに住むAndrew Carsonという開発者は、「私が欲しかったのは、まさにこういうものだ。今回のリリースが出るまで、Mac版のiTunesユーザーならAppleScriptを使ってできていたことがWindowsではできなかった」と語った。同氏はこのツールを使い、最近再生した曲を常に更新して一覧にし、自分のウェブログで公開している。
新しい開発キットの中の情報を利用した市販プログラムはまだリリースされていないが、Carsonをはじめとする一部のプログラマーは、小さいアプリケーションを念頭にブログでコードを公開するなど、アイデアの交換を開始している。
iTunesにはフリーランスのプログラマーが関心を寄せていたが、特に昨年10月にiTunesソフトウェアのWindows版がリリースされると、その関心が大きく高まることが何度かあった。ビジュアルアプリケーションに焦点を当てた初期のソフトウェア開発キットのリリース後などには、こうした関心の高まりが何度か見かけられた。
さらに、iTunesのコンテンツ保護ルールやAppleのFairPlayデジタル著作権管理ソフトウェアをすり抜けようとする違法なプロジェクトも、関心を高める要因となっていた。
iTunesの最新バージョンでは、「MyTunes」などの違法なツールが利用できなくなっている。MyTunesはユーザーがほかのiTunesユーザーからMP3データをダウンロードできるようにするアプリケーションだった。
Appleの関係者は、この開発キットについて、Macintosh用に用意されているものと同じツールをそのままWindowsのプログラマーにも提供するという狙いがあると話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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