ノルウェーのブラウザメーカーOpera Softwareは12日(米国時間)、新しい機能やカスタマイズ可能なインタフェースを盛り込んだブラウザの新バージョンをリリースした。
新たにリリースされたOpera 7.50には、電子メールクライアントやIRCクライアントが搭載されたほか、RSS(Really Simple Syndication)ニュースフィードもサポートするなど、従来のブラウザ機能に多くの要素が追加されている。
Operaは、最も優勢なMicrosoftのInternet Explorerに対抗する、他のブラウザとは異なるアプローチを取っている。Apple ComputerのSafariやMozillaのFirefoxなど、比較的最近登場してきたブラウザは、ウェブベースの電子メールなどのかさばるアドオンを省略する傾向にある。こうした戦略は、America OnlineのNetscape Communicatorなど、機能のフル装備を目指したブラウザが失敗に終わったことを踏まえたものだ。
Operaは自社のアプローチが異なることを認めながらも、同社の新しいブラウザはわずか3.5Mバイトのサイズしかないという点を指摘。同社CEO(最高経営責任者)のJon von Tetzchnerによると、Opera 7.50のダウンロード、インストール、起動が高速なのはそのためだという。
同氏はインタビューの中で、「われわれはFirefoxやSafariとは逆の方向へ進み、フル機能のブラウザを目指す」と語った。
Tetzchnerは、Operaのメールクライアントには、Googleが先日投入してきたウェブベース電子メール「Gmail」と共通する部分があると述べている。
「われわれのアイデアのいくつかを、Googleが気に入ってくれたことは明らかだ」と冗談交じりに語った同氏は、両アプリケーションがメールのアーカイブを処理するときの類似性に言及し、たとえばどちらもMicrosoftのOutlookで一般的なフォルダシステムを省略していると指摘した。だが、両者には大きな相違点もいくつかある。Gmailでは1Gバイトのストレージが無償で提供されるが、Operaのメールクライアントではわずか25Mバイトのストレージしか提供されない。
12日に登場したこのアップグレード版は、複数のオペレーティングシステムへの対応を目指したOperaの大規模なオーバーホールの最後を飾るものとなった。同ソフトはWindows、Mac、Linux、FreeBDS、そしてSun MicrosystemsのSolarisに対応している。
Tetzchnerは、Operaが利用されるOSの大半はWindowsだが、クロスプラットフォームの互換性があるため、ほかのOSのユーザーにも、これまでより簡単かつ短時間で新機能を提供できるようになると話している。
「現在は、技術面ではなくマーケティング上の判断から、各種プラットフォームに対応するバージョンを投入するようになっている」と同氏は語り、同社が今後必ずしもすべてのバージョンを同時リリースしない点を強調した。
OperaのPC用ブラウザは、広告をサポートした無償バージョンのほか、広告を表示しないプレミアムバージョンが39ドルで提供されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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