ソニーの米国法人、Sony Electronicsは17日(米国時間)、2層式技術をベースにした記録型DVDディスクドライブ2機種を発表した。
同社によると、内蔵型のDRU-700Aと外付け型のDRX-700ULは、現行の片面ディスクに比べ、ほぼ2倍の記憶容量を実現するという。近日中に登場するこれらのドライブでは、ビデオ映像で4時間、音楽で2000曲以上に相当する最大8.5Gバイトのデータを記録できるようになる。データの記録速度は当初、2層式の場合が2.4倍速で、DVD+/-Rは8倍速となる。
これらの新製品は、ビジネスユースと、エンターテインメント系のマニアをターゲットに考えられている。企業ではトレーニング情報の保存などに、また独立系の映画製作者などは大量プレス前に作品のプロトタイプを制作できると同社では説明している。
2層式DVDディスクは、独立して読み書きできる2層の情報レイヤを片面に持ち、ディスクの同一面からどちらのレイヤにもアクセスできる。内蔵型のドライブはPCにインストール可能で、一方外付け型はIEEE 1394(FireWire)およびUSB 2.0の両インターフェースに対応している。両ドライブとも、DVDビデオのオーサリングソフトやDVD/CD書き込み用ソフトウェアがバンドルされる。
電子機器業界は、対立する2層標準のどちらを推進するかで分裂しつつある。DVD+RW Allianceが支持する「+」陣営は一方の技術を推進しており、ソニーも今回発表した新製品に2層式向けの「+R」フォーマットを採用している。これに対し、DVD-RとDVD-RWの両フォーマットを支持する「-」陣営でも、独自に2層技術の開発を進めている。
全体としては、「+」と「-」の両フォーマットの戦いでは、完全に勝敗が付くような状況にはならないかもしれない。ほかの複数のメーカーと同様、ソニーもこれまで両技術を採用した記録装置の開発に取り組んできている。
「我々はデュアルフォーマットを採用した記録用ディスクドライブの先駆者として、競合するDVD標準をめぐる混乱に最初に対応した。今後は2層式ドライブで、容量拡大のニーズを満たすことになる」と、Sony ElectronicsのRobert DeMoulin(ブランドストレージ製品担当マーケティングマネジャー)は声明の中で述べている。
ソニーは、第2四半期末までに同製品の出荷を開始したいとしている。価格は、内蔵型ドライブが約230ドル、外付け型が330ドルになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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