サンフランシスコ発--PalmSourceは来週、オペレーティングシステム戦略の大幅な変更を発表する予定だ。新しい戦略では、低価格なモデルを含め、これまでよりも幅広い携帯電話機へのPalm OS搭載を狙うという。
同社はこの計画に基づき、複数のバージョンのOS開発を同時に進め、携帯電話市場の異なるセグメントに向けて、それぞれのバージョンの売り込みを図る。
PalmSourceは、同社OSの現行バージョンおよび次期バージョンを改名するが、これまでの数字を使った命名は行わない。この改名の狙いは、現在OS 5およびOS 6として知られているOSが、両方とも最新バージョンであることを示すようにする、というもの。同社は現在、携帯端末や携帯電話メーカー用にOS 6を出荷しているところだ。
複数のバージョンのOS開発を行うことで、PamlSourceは、同社のソフトウェアを使う携帯電話の幅が広がることを期待している。これまで、Palm OSを搭載した端末は、最高級の価格帯、つまり数百ドルクラスの製品しかなかった。
「携帯電話業界は、OS 6よりもOS 5を使ったほうが、ずっと短時間で100ドルクラスの端末を作れる」と、同社最高経営責任者(CEO)のDavid Nagelは3日のインタビューで語った。Nagelはまだこの2つのOSの新名称を明らかにしていないが、来週開かれる同社の開発者会議ではこの新戦略の詳細について説明すると見られている。PalmSourceは、2つのOSのマーケティング方法についても詳細を明らかにしていないものの、この変更に向けた動きはしばらく前から続いてきている。
同社は引き続き、新バージョンよりも値段も安くメモリー使用量も少ないOS 5の開発を進めながら、同時にセキュリティ、マルチメディア、ネットワーク対応に優れた製品としてOS 6を売り込んでいく。
OS 6は「事実上、完全に1から書き直した」とNagelは述べている。ほとんどの作業はBeから移ってきた技術者が行ったと説明した。OS 5にもBeのコンセプトの一部が取り込まれてはいるが、新バージョンにはBe OSからのアイデアがさらに大幅に盛り込まれている。特にマルチメディア対応についてのアイデアの多くはBe OSからのものだ。またOS 6は、マルチタスク、つまり複数のプログラムを同時に動かすのに適した設計にもなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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