ソニーは22日(現地時間)、世界で最も人気のあるゲーム機PlayStation 2の中国での発売を延期すると発表した。この発表は、発売予定日の2日後に行われたもので、新たな発売予定日については明らかにされなかった。
Associated Pressの伝えたところでは、ソニーは自社の中国語版ウェブサイトに声明を載せ、この発表を行ったという。同記事には発売延期の理由に関する詳細はなく、「環境が好ましくない」という表現だけが引用されている。
Associated Pressの記事では、PlayStation 2の高度なコンピュータハードウェアとグラフィック機能の一部が軍事目的に利用される可能性があり、そのため米国及び日本の規制下では、中国への輸出ができなくなる可能性がある、という過去の報道に言及している。
PlayStation 2は、北京、上海、広州などの大都市で発売される予定だった。PlayStation 2は、2000年3月の日本発売以来、全世界で既に6200万機が販売されている。前モデルのPlayStationの中国生産は既に開始されており、PlayStation 2のコンソール生産を後日中国に移行するという計画も発表されていた。
中国の巨大市場の魅力は、ハードウェア、ソフトウェアの違法コピーの氾濫が原因で、減退してきている。ソニーは、中国語版のPlayStation用ゲームソフトを毎月数種類ずつ追加する計画だったが、その計画も不正コピーの懸念を理由に延期している。
ソニーは、クリスマス商戦に合わせてPlayStation 2を売り込もうしており、今回の発売延期が同社に打撃を与える可能性がある。しかし、クリスマスプレゼントという習慣がさほど広まっていない中国では、強力なクリスマス市場ではなく、むしろ来月、2004年1月の旧正月の休暇中が販売のピークとなる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」