日立製作所は10月2日、ソフトウェアの使用期間/起動回数/機能利用回数などを制限できる「ソフト電池ソリューションサービス」の提供を10月6日より始めると発表した。
同社によると、「一般にソフトウェアは使用期間、動作時間、機能について無制限のライセンス許諾を行う場合がほとんどで、価格を高額に設定せざるを得ない」という問題があるという。そこでソフトウェアベンダーは、同一ソフトウェアから体験版、機能限定版、期間限定版、製品版などいくつものバージョンを派生させ、これらの問題に対処してきた。「しかし、不正コピー対策や課金機能の実現など、開発以外にも多くの工数を割く必要が生じてしまう」(同社)
これらの問題を解決するため同社は、パルティオソフトの「ソフト電池」技術を活用したソフト電池ソリューションサービスの提供を行う。同技術を利用することで、ソフトウェアの使用期間や起動回数などに応じて仮想的な“電池”の残量が減少するよう制御でき、ソフトウェアの従量課金が可能となる。またソフトウェアを動作させるにはソフト電池の充電(購入)が必要なので、ソフトウェアの不正使用/コピーを防止できる。なおソフト電池はパソコンのハードディスクに分散して記録するので、ソフト電池自体のコピーは不可能という。
ユーザーにとっては、無償配布されるソフト電池を使ってソフトウェアを試用できるので無駄な投資がなくなる、というメリットがある。
ソフトウェア開発企業など向けのソフト電池ソリューションサービスとして、同社はソフトウェアにソフト電池対応コードを埋め込む「ソフト電池SDK」を提供する。さらにソフト電池発行サーバ運用やソフト電池発行受託なども手がける。
一方ソフト電池ユーザーに対しては、ソフト電池をバックアップする「ソフト電池お預かりサービス」や、壊れたソフト電池を修復する「ソフト電池修復サービス」もある。
ソフト電池ソリューションサービスの価格は個別対応とする。またソフト電池対応ソフトウェアには、動画編集ソフト(Digital Movie Studio、MPEG2動画カッター、MPEG動画カッター)、映像操作ソフトD-System、運用管理ソフト「電源管理キット」などを用意している。
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