ノルウェーのOpera Softwareは、Sony EricssonのスマートフォンP800向けに、新しいウェブブラウザを発表した。携帯電話の小さな画面に複雑なホームページを表示する仕組みが改良されている。
Opera 6.2は、25日(米国時間)にリリースされた。2月に初めて公開されたバージョンの改良版で、携帯機器でウェブサイトを閲覧する際の使い勝手が大きく改善しているという。
Operaは、元々デスクトップパソコン向けのブラウザ事業を手掛けたが、米MicrosoftのInternet Explorerと渡り合うために、携帯機器市場への進出を積極的に進めている。Internet Explorerは、デスクトップパソコンの市場を完全に支配しているが、他の分野ではまだ同様のポジションを占めていない。
新たに発表されたバージョンは、Operaのウェブサイトから無料で入手可能。フィンランドのNokiaや独Siemensのスマートフォンなど、英SymbianのOSが搭載された機器向けのブラウザも公開されているが、こちらはまだ最新の技術に更新されていない。なお、2月からこれまでに数十万人のユーザがこの携帯向けブラウザをダウンロードしていると、Operaでは説明している。
新しいバージョンでは、OperaのSmall Screen Rendering(SSR)技術に改良が加えられている。この技術は、標準のWebページを即座にフォーマットし直し、1ページを横スクロールせずに見られるようにするもの。また、SSRモード時にはページの一部を拡大表示でき、さらに通常の閲覧モードとフルスクリーンモードを切り替えることができるようになった。
さらに、long-clickという、スタイラスでタップしたり、ホールドすることでアクセスできるオプションも、今回のアップデートで導入されている。この新しいl機能には、画像の保存や、フレームの表示方法の選択が含まれる。また、多数のバグも修正されている。
インターネットのコンテンツを携帯機器に表示するための方法は、何通りかが競合している。Open Mobile Allianceが提案した方法は、大きなWebページを小さく表示する方法として広まった。しかし、WAP(Wireless Application Protocol)と呼ばれるこの技術は、デスクトップ向けに考えられたウェブの共通言語であるHTMLほど広く普及してはいない。
いっぽう、米Microsoft、米Palm、米Handspringは、携帯機器の画面上で通常のHTMLで書かれたウェブページ表示するよう設計したブラウザを、それぞれ提供している。このうちPalmとHandspringの製品は、ページをフォーマットし直すのにプロキシサーバを利用する仕組みとなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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