横河ディジタル、組込みLinuxのデバッグインターフェイス標準化に対応した開発環境

 横河ディジタルコンピュータ(YDC、小林龍雄社長)は9月10日、情報処理振興事業協会(IPA、藤原武平太理事長)の委託事業として、組込みLinuxのデバッグインターフェイスの標準化に対応した開発環境「microVIEW-PLUS for Linux」を9月24日に発売すると発表した。

 同製品は、「Emblix」(日本エンベデッドリナックスコンソーシアム)のワーキング・グループ内で策定されたデバッグインターフェイス標準化仕様に基づき製品開発を行い、Emblix準拠製品として提供するもの。

 DVDなどのマルチメディア機器に搭載されるLinuxの開発において、標準化されたデバッグインターフェイスを実装したLinuxデバッグインターフェイスカーネルおよびデバッガを利用することで、ICE(インサーキットエミュレータ)を使用したLinuxカーネル/デバイスドライバの開発といった、従来同様の開発スタイルを構築することができる。

 また、Linux特有のCPUのMMU(Memory Manegement Unit)機能に対応したダイナミックなメモリアロケートにも追従できるため、効果的なソースレベルのシンボリックデバッグも実現可能となっている。

 IPAの秋間升開発第一部門長は、「IPAでは、社会インフラの充実のため、情報技術のなかでとくに重要と考えられる分野のソフトウェア技術開発を実用化を重視して支援を行っている。今回の『microVIEW-PLUS for Linux』は、国内の開発ツールメーカー全体を対象とし、組込みソフトウェア用の優れた開発環境を提供しようとするもので、産業の発展に大きく寄与する可能性がある点を評価した」と述べた。

 横河ディジタルコンピュータの山田敏行advice事業部長は「今回の開発環境は、IPAの『重点領域情報技術開発事業』の一環として行った『組込みLinuxに対応したデバッグインターフェイスの標準化およびその実装』の成果を活用して製品化したもの。今後もLinuxの普及とユーザーニーズにいち早く対応した開発環境の構築を目指していく」としている。

情報処理振興事業協会(IPA)
横河ディジタルコンピュータ

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