半導体メーカーのロームは8月7日、カメラ付き折り畳み式携帯電話機に最適な、マルチメディアイメージプロセッサ「BU1594GS」を開発したと発表した。同LSIは、1チップで折り畳みの上側(液晶パネル側)の主要な信号処理を行えるため、携帯電話の内部配線数を大幅に削減できるという。すでにサンプル出荷を始めており、10月から月産100万個の規模で量産する予定。
同社は、カメラ機能や液晶画面の大型化が、携帯電話の内部システムを複雑化させ、CPUにかかる負担を増加させていると説明する。信号処理を代行するLSIによってその負担を軽減すれば、携帯電話システム全体の高機能化や設計の効率化が図れるという。
BU1594GSは1チップでカメラ信号フィルタ処理、画像信号処理、メモリコントロールなどの機能を備える。これらの機能は、CPUから一時的に設定コマンドを受けるだけで動作する。BU1594GSが処理を行っている間、CPUはほかの処理を行えるようになる。また、CPUとBU1594GSを接続し、BU1594GSからカメラ、液晶パネルへと接続することで、携帯電話のヒンジ部を通る配線の数を大幅に減らせる。これによりヒンジ部デザインの自由度が高まる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」