NECエレクトロニクスは8月5日、サラウンド機能を内蔵し、最大64音を同時に発音可能な携帯電話用音源LSI「μPD9990」を発表した。8月7日からサンプル出荷を開始する。
ステレオスピーカー搭載の携帯電話に組み込むことで、カラオケボックスで使用する128和音に近い音響の着信メロディを再生可能という。
μPD9990はNECエレクトロニクスのアナログデジタル混載プロセス技術を採用。音源部分はモバイル機器向けシステムLSI設計を手がけるフュートレックが、サラウンド機能は音響機器の設計を手がけるダイマジックが、それぞれ技術協力を行った。
音色ROMには、再生する音色の音程により2種類の音色データを使い分けるDouble Wave Table方式を用いる。音色数は128音色、47ドラムセット、32効果音。4つのMIDI入力ポートと1つの制御用ポート、最大4chの並列再生機能、UCS拡張機能を備えており、BGM・効果音・人の声といった音声データを組み合わせて、ステレオ着信メロディとして再生可能。
またダイマジックのリアルタイム仮想音源処理システム「DVX(DiMAGICVirtualizer X)」により、「空間に飛び出す立体的な音響を再現できる」(NECエレクトロニクス)としている。
μPD9990の外形寸法は6mm四方で厚さ0.83mm。再生時の消費電流は50mA。製品単価は10万個ロット時で450円。2004年度から1カ月当たり200万個の量産を開始する予定。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」