米IDCが米国時間6月12日に発行した調査レポートによると、「MP3ファイルを再生できるデジタル音楽対応装置の世界市場は、今後数年間で堅調な成長をみせる」という。同市場は、年平均約30%で成長し、2002年の118億ドル規模から、2007年には440億ドル規模に達する見込みだ。しかし、「市場は健全に成長するが、過去数年間ほどの勢いはみられない」(IDC)。
ちなみに、2000年における市場の総売上高は5億8000万ドルで、フラッシュメモリを採用した携帯型音楽プレーヤーが大きなシェアを占めていた。
IDCは「米Apple ComputerのiPodなどの携帯型音楽プレーヤーは引き続き伸びるが、市場成長の大半は、MP3対応のビデオレコーダーやデジタルカメラなどの製品によってもたらされる。家電メーカーがデジタル音楽の再生機能をこれらの装置に追加するためだ」と予測している。
実際、IDCは2007年の市場規模予測について、フラッシュメモリ/ハードディスク型携帯プレーヤーのシェアは、3分の1程度になると推測する。「その他の装置が市場全体の約3分の2を占め、280億ドルの売上高を創出するだろう」(IDC)
IDCのアナリストのSusan Kevorkianは「すでに過去数年間で、CDプレーヤーはもちろんのこと、DVDプレーヤーやゲーム機などの室内/車内向け電化製品がMP3再生機能を搭載している」と述べた。
市場の拡大には、特に自動車産業が大きく貢献するという。米国では、デジタルオーディオ対応カーステレオの出荷台数が、2002年の310万台から、2007年には1460万台まで増加する見込みだ。
またiPodを代表とする携帯型音楽プレーヤーは、引き続き成長するが、「製品価格はほとんど下落しない。2007年においても200ドルを下回ることはないだろう」(Kevorkian)。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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