NECが、小型ノートパソコンとPDAを組み合わせたようなハンドヘルド製品MobilePro 900の発売を2003年5月後半に予定している。同社では、「出先で作業する営業担当者のいる企業や病院といったニッチ市場を狙った製品で、パソコンとPDAの魅力を兼ね備える」と説明している。
MobileProは、消費電力の少ないプロセッサを採用している点でPDAと似ている。1回の充電で8時間の連続駆動が可能で、Wi-Fiネットワークに接続する場合でも5時間使用できるという。それに対しパソコンらしい特徴は、一般的なノートパソコンとほぼ同じ大きさのキーボードと、8.1インチのスクリーンを備える点だ。重量は1.8ポンド(約816g)で、大きさは小型ノートパソコンの半分ほど。
現在市場では“ミニPC”と呼ばれる小型パソコンへの関心が高まりつつある。たとえば米Vulcan Venturesがハードウェアメーカーにライセンス供与しようとしているミニPCは、1.8インチのハードディスクを内蔵し、Windows XPが動作する。価格は1200〜1500ドルで、2004年第1四半期ごろ市場に登場する見込みという。
MobileProはこうしたミニPCと異なり、ハードディスクを内蔵していない。またOSはWindows CEを採用する。NECでは、「これにより長いバッテリ動作時間と、899ドルという低価格を実現できる」としている。
プロセッサは動作周波数400MHzの米Intel製XScaleプロセッサを搭載し、64MBの主記憶、データとアプリケーション保存用に64MBのフラッシュメモリを内蔵する。補助バッテリを装着すると、10〜16時間の連続駆動が可能となる。またPCカードスロットを備え、米IBMの小型ハードディスクmicrodriveを利用できる。
5月に発売する製品は無線LAN機能を内蔵しないので、無線LANを利用するにはアドオンカードが必要となる。将来リリース予定の製品では無線LAN機能を内蔵する可能性があるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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