米Apple Computerは旧型iMacの一般販売を中止した。iMacの誕生は5年前の1998年。当時瀕死の経営状態にあったAppleに健全な財政と利益をもたらし、その後もユニークなデザインで、常に同社のトレードマークとなった製品だ。
iMacの初代モデルは15インチCRTモニターとの一体型だった。販売価格は1299ドルで、その後799ドルまで値を下げた。iMacは、当初グレープやライムなどのキャンディーカラーで名を馳せた後、サイケデリック調のブルーダルメシアンやフラワーパワーが登場し、晩年期はグラファイトやスノーホワイトといった微妙な色使いに落ち着いた。機能面ではFireWireやCD記録、DVDプレーヤーなどが追加されていった。
2002年1月にフラットパネル型iMacがリリースされ、続いて教育用途のeMacが登場した後も、旧型iMacは販売されていたが、米国時間3月18日にとうとう同社オンラインストアから姿を消した。なお、教育関係者向けのオンラインストアでは引き続き販売されている。
米IDCアナリストのRoger Kayは、iMacがAppleの救世主であり続けたという点を評価している。「空前のヒット商品だったと言ってもいい。iMacがなかったら、Appleのシェアは急降下していただろう」(Kay)
旧型iMacの引退により、大部分の顧客にとってAppleの最安値コンピュータは999ドルのeMacとなる。eMacは当初のiMacと同様の設計を受け継いでいるが、モニターは17インチを搭載している。Kayの考えでは、Appleはこれより安いモデルを販売する必要はない。「採算の取れる価格で、十分な価値があると認められる製品を提供すればよいのだ」(Kay)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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