米Quarkは米国時間2月18日に、DTPソフトウェアQuarkXPressの次期バージョンで米AppleのMac OS Xに対応する計画を明らかにした。
雑誌や新聞のページデザインやレイアウトに利用されているQuarkXPressは、Appleの中核ユーザーであるクリエーター向けの主力アプリケーション。しかし、ユーザーの要望とライバル企業からのプレッシャーが高まっているにもかかわらず、Mac OS Xへの移行をまだ果たしていない。
Quarkの広報担当者Glenn Turpinによると、次期版のQuarkXPress 6は現在Mac OS X対応のテスト段階にあるという。Turpinは、「最終段階に来ているが、いつ出荷するかはテスト結果による。品質保持が何よりも重要な事柄だ」と説明し、リリース日程や価格については明らかにしていない。
米Adobe Systemsは、Quarkの競合製品であるInDesignのMac OS X対応版を1年以上前に発表したが、それでもQuarkの市場シェアをさほど奪ってはいない。
アナリストたちは、QuarkがOS Xへの対応を遅らせていたことが、ユーザーにOS Xとアップルの新しいハイエンドマシンの採用をためらわせている要因だと指摘している。
米IDCのRoger Kayは、Quarkの対応の遅れによって、Appleが「何よりも心理的な痛手を被っている」と述べた。「(Appleの)最後のとりでであり、最も普及度が高く忠実な顧客を代表するのがコンテンツ制作のプロたちだとしたら、主要アプリケーションであるQuarkがOS XをサポートしていないことはAppleの信頼性を傷付ける。QuarkのOS X対応で、全員が安堵のため息をつくだろう」(Kay)。
なお、Quarkは18日から、QuarkXPress 6の新機能について自社ウェブサイトで詳細情報を公開している。Mac OS Xサポートの他に、ユーザーインターフェースの改良や取り消しコマンドの拡張などが発表されている。今後、他の情報についても順次公開していく予定だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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