米IBMがLinux搭載PDAの参照デザインを発表

 米IBMは米国時間1月21日、PowerPC 405LPプロセッサと米MontaVista SoftwareのLinuxを搭載したPDAの参照デザインを明らかにした。ニューヨークで開催中のLinuxWorldにて発表したもの。

 参照デザインは、同社のMicroelectronics部門と提携企業から2003年3月より入手可能になる。多くの開発者が参照デザインを利用できるよう、価格は1キット当たり1000ドル程度になる見通し。また、ライセンスによる制限も他社ほど厳しくせず、スクリーンサイズなどハードウェアの仕様を規定しないほか、ロゴの使用も義務付けない意向だ。「小規模の企業や個人が手軽に参照デザインを購入できる環境を提供したい」(IBMのMicroelectronics部門マネージャーのMichael McGinnis)

 IBMの参照デザインを利用することで、メーカーは低価格のコンシューマー向けや高機能の企業向けなど各種PDAを開発することが可能となる。IBMは参照デザインの提供で、PowerPCプロセッサの販売促進と技術向上を目指す。

 今回の参照デザイン発表により、PDAでのLinux利用に加速がかかると期待される。シャープがZaurusにLinuxを採用している例もあるが、LinuxはまだPalm OSほどの人気を得ていない。ちなみにIBMはLinuxベースのZaurus開発に関してシャープと提携している。しかし、現時点においてIBMは、PDA市場に大きな関心を寄せている訳ではないようだ。「今のところPDA事業に舞い戻る計画はない」(McGinnis)

 なお参照デザインの価格などに関する詳細な情報や追加情報は、IBMのホームページに掲載される。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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