カリフォルニア州クパチーノ発--Quarkは自社DTPソフトウェアの待望の新バージョンを来週発売することを明らかにし、一部企業においてApple ComputerのMac OS Xオペレーティングシステムへのアップグレードの障害となってきた大きな課題が克服されると語った。
Macintosh向け主要プログラムの中で最も対応の遅かった「QuarkXPress」は、バージョン6でOS X互換に変身する。同製品の価格は新規購入が999ドル、バージョン5の登録ユーザーには199ドルとなる。Windows版のQuarkXPress 6も発表されたが、こちらはOS Xバージョンよりやや遅れての発売となる。
この動きは、6000種類以上のアプリケーションがOS Xに対応しているにもかかわらず、売上げの伸び悩むAppleを大きく梃子入れする可能性を秘めている。
AppleのCEO(最高経営責任者)、Steve JobsはApple本社のミーティングルームに集まったグラフィックス分野の専門家たちを前に、「アプリが何種類あろうと、このソフトを待ち望んでい たカスタマーには一切関係なかった。長い間待ち望まれていた瞬間がやっと訪れたのだ」と語りかけた。
米国時間の10日火曜日に行われたこのイベントでは、JobsがQuark CEOのFred Ebrahimiを抱擁して歓迎するなど、両社の正式な和解の意味も感じられた。Quarkの経営陣によると、Appleからこのような対応を受けたの は久しぶりだという。
Appleの上級副社長、Phil Schillerはインタビューに答え、「かつての素晴らしい関係が復活した」と語った。
Ebrahimiは、AppleがMac OS Xへの移行を明らかにした当初は自社が対応を渋っていたことを認めた。同氏は「対応の遅れは、そこから始まったのかもしれない」として、今後は両社が密接に協力を進めていくことを約束した。
新しいQuarkXPressはOS Xのバージョン10.2以降に対応するが、機能によってはさらに新しいバージョンのOSを必要とする。一方のWindows版は、Windows 2000もしくはWindows XPに対応する。
グリーティングカードメーカー、HallmarkのBarbara Null氏は、これで同社が保有する2000台のMacを完全にOS Xへ移行できるという。Null氏は、かなり前から移行計画を進めていたものの、「重要なソフトが対応できていなかった」という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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