レーザー兵器実用化への長い道のりが、また少し前に進んだ。
米陸軍は今週に入り、四角張った巨大な「HEL MD」システムが実験場における交戦で素晴らしい成績を残したと発表した。トラックに搭載されたHEL MD(PDF)は、11月18日から12月10日の3週間、ニューメキシコ州のホワイトサンズ・ミサイル実験場で、90発以上の迫撃砲弾と空を飛ぶ「数機の」無人航空機を相手に戦った。
成功裏に終わったという交戦の正確な内容について、詳細は明らかにされていないが、これまでに行われた試作レーザー兵器のさまざまな実験から判断すると、HEL MDのビームは高熱によって標的の側面に穴を開け、その軌道を撹乱したと思われる。空中で爆発させたということもありうる。
Boeingが製造したHEL MDシステムの中心は固体レーザーだ。今回は10kW級のものが使われた。米陸軍は、このレーザーをまずは50kW級に増強し、ゆくゆくは100kW級にする計画を持っている。100kW級は一般に、実戦用のレーザー兵器に最適だと考えられている。
HEL MDを搭載する車両としては、500馬力8輪のOshkosh製重高機動戦術トラック(HEMTT)が使われた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」