NECは2月28日、プライベートクラウド環境の構築に必要な機能を提供するソフトウェア製品群を強化し、同日より販売を開始すると発表した。強化版のソフトウェアは、8月以降、順次出荷される。
クラウド構築製品群における今回の強化ポイントは、企業がプライベートクラウド環境を導入する際に重要となる「既存システムやパブリッククラウドとの連携」「多種多様なシステム環境の統合管理」「データ量の爆発的な増大への対応とリアルタイムな情報活用」の3点。具体的には、クラウド環境を一元的に管理できる「WebSAM Cloud Manager」、データセンターの管理を自動化する「WebSAM vDC Automation」、プライベートクラウド環境における急激な負荷変動やデータ量の増加に対応する「InfoFrameクラウド指向データベース(仮称)」の3製品を新たに投入する。
WebSAM Cloud Managerは、プライベートクラウド環境と既存システムおよびパブリッククラウド間のサービス連携機能およびクラウド環境の一元管理を行い、クラウド環境間でのリソース融通などを実現する機能を持つ。同製品により、さまざまなシステム環境に点在するITリソースを共通の管理ポータル画面から一元的に管理できる。
WebSAM vDC Automationは、プライベートクラウド環境を運用するデータセンターの管理を自動化する機能を統合したスイート製品。コンピュータシステムおよびミドルウェア、サービスの仮想システムの設計、構築、廃棄を行う「オーケストレーション機能」、ネットワークやシステムリソースのユーザーへの割り当てと管理を行う「プロビジョニング機能」を統合的に提供する。また、サイレント障害(エラーメッセージとして現れない性能劣化)を自動的に検知し、原因を特定する「インバリアント分析技術」を持ち、同機能を活用した高精度のキャパシティプランニングなどが実現できるという。
InfoFrameクラウド指向データベースは、プライベートクラウド環境における、急激な負荷変動やデータ量の増加に柔軟に対応できるインメモリデータベース。KVS(Key Value Store)に相当するスケールアウト特性と、データベースのトランザクション特性を合わせ持ち、トランザクションの増加時や障害時においても、高速かつ安定したデータアクセスを実現するという。
WebSAM Cloud ManagerおよびWebSAM vDC Automationについては、月額料金制で提供される。新製品の税別提供価格は、WebSAM Cloud Managerが基本使用料が月額25万円から、重量料金がIDあたり月額50円から。WebSAM vDC Automationが管理対象サーバ1台あたり月額7000円から、InfoFrameクラウド指向データベースが1560万円から。
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