ソフトニックは12月9日、ソフトウェアのレビュー、ダウンロードサイト「Softonic」日本語版を公開した。Windows向けソフトを中心に、iOSやAndroid向けソフトなど、約1000本を紹介している。
紹介するのは基本的にフリーソフトのみ。有償ソフトについては、無料の試用版を用意するものに限定して紹介する。約1000本の内訳はWindows向けソフトが7割、残りがスマートフォン、携帯電話向けJavaアプリなどのモバイル向けソフトとなる。
Softonicは、スペインに本社を置くSoftonic Internationalが1997年に開始したサービス。2004年にドイツ語版を提供して以降、英語版やフランス語版、イタリア語版など9言語でサービスを展開。日本語版が10言語目となる。欧州ではレビュー、ダウンロードサイトとしては最大規模。スペイン語圏の中南米でも知名度が高いという。収益のほとんどは広告でまかなっており、2009年の売上高は25億円、2010年には40億円超を見込む。
グローバルでの月間ユーザー数は6000万人以上、ソフトウェアの月間ダウンロード数は9000万本以上に上る。すでに13万本のソフトレビューが掲載されているが、コンセプトとしているのは、各言語版のサイトごとに、その言語を母国語とする同社のスタッフが実際にソフトをテストし、レビューをしている点だという。レビュー時には、「良い点」「惜しい点」をそれぞれ紹介し、星5つ(星の数は0.5刻みで評価できるため、星5つで10点満点)の評価をつけている。このことから「ソフトウェアのミシュランガイド」とも呼ばれているという。ユーザーが星付きのレビューを投稿することも可能だ。
ソフトウェアには専用のダウンローダーを提供。1つのファイルを複数の部分から同時にダウンロードすることで、通常より高速なダウンロードを実現しているという。また、このほか、無料のダウンロードホスティングサービスも提供している。日本ではAviraやキングソフトなどがパートナーに名を連ねる。
ソフトニック代表取締役社長兼CEOで、Softonic International執行役員兼ジャパンカントリーマネージャーを務める内田隆氏は、「日本は世界第2位のインターネット広告市場であり、世界第4位のインターネット言語。またインターネットや携帯電話、ゲーム、コンテンツのリーダー。さらに今後15年間もGDP世界第3位が続く最重要市場」と日本参入について語る。
内田氏が「自分の両親や妻子が使えるサイトを目指す」と語るように、広く一般のユーザーをサービス対象ととらえる。アダルトゲームなど一般的でないソフトウェアは掲載はしない。またグローバルで情報を共有できるため、国内で知名度の低いソフトウェアについても、利便性次第で取り上げられるのが強みだという。
今後はモバイル向けサイトを提供するほか、Mac OS X向けソフトウェアやウェブアプリケーションなど、レビュー対象とするOSやプラットフォームを拡充していく。さらにスマートフォン向けアプリの提供、独自の広告プラットフォームの展開などを予定。2015年にはレビュー本数30万本、月間ユーザー数3000万、ダウンロード数3000万、売上高40億円、営業利益15億円、社員数50名の体制を目指す。
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